なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

椎間関節炎?

2020年06月14日 | Weblog

 昨日記載した70歳男性は、入院後に腰痛が続いていた。主治医の若い先生が、入院時からアセトアミノフェン(カロナール内服、アセリオ点滴静注)を行っていた。腰痛がひどくて、トラマールの追加、一時はソセゴン注も使用していた。あまり好ましくはない。

 おそらく脱水症のため、入院時の血清クレアチニン1.33mg/dl(eGFR 42)でNSAIDは避けていた。入院後には点滴が入って、血清クレアチニン0.85mg/dl~0.68mg/dlと回復してきた。

 化膿性脊椎炎の検索として、MRI検査を行った。明らかな化膿性脊椎炎の所見はなさそうだ。腰椎後側に高信号域があり、これは以前経験した椎間関節炎(偽痛風)の可能性がある。

 抗菌薬使用で微熱になっていたが、腎機能に回復を確認してNSAID(セレコックス)を開始するとはっきり解熱した。腰痛もかなり改善して、来週始めからはリハビリを開始できそうだ。セレコックスを継続して経過をみることにした。

 当院は整形外科医の常勤医が不在となり、大学病院から週2回の外来応援(バイト)だけになった。もっとも炎症の鑑別に関しては、あまり整形外科医は関心がなく、相談しがたいようだ。

 

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