水曜日に内科新患を診ていた先生に相談された。患者さんは肺炎の43歳男性だった。
1週間前に、3日前からの咳・痰・息苦しさで新患を受診していた。血液検査は白血球11200・CRP0.2と炎症初期像のような結果だった。(好酸球52.0%と異常値を呈していた)胸部単純X線で右下葉に陰影があるように見えた。
体温36.7℃で酸素飽和度98%(室内気)と問題はなかった。入院はしたくないというので、外来で治療して1週間経過をみることになった(抗菌薬はオーグメンチンAMPC/CVA)。
1週間経過しても、症状は同じだった。白血球15600(好酸球63.0%)・CRP0.5と、やはり著明な好酸球増加症があり、CRPがあまり上がらないのは時期の問題ではなく、上がりにくい病態ということだろう。通常の細菌性ではないということか。
胸部CTで見ると、右上葉に浸潤影を認めるが、通常の肺炎とちょっと違う印象がある。好酸球性肺炎ならば、両側に病変がありそうだが、とは思った。
患者さんの仕事は馬(ポニー)の飼育で、藁などを扱っていて、関連があるのかもしれない。好酸球性肺炎疑いとして、地域の基幹病院呼吸器内科の外来に紹介してもらうことにした。
同院呼吸器内科の先生は、こういうアレルギー性の肺炎(特に過敏性肺炎)を得意としていたが、今年他院の院長として転出された。