糖尿病で内科外来に通院している83歳男性が、発熱・呼吸困難で先々週の金曜日の午後に受診していた。発熱外来担当の外科医が対応して、肺炎として自分が主治医として入院させていた。(当院は外科医1名で、手術はできないので、外科内科のような勤務になっている)
翌週にこの患者さんが入院しているのに気付いたが、解熱して肺炎は軽快しているので、そのまま退院になるのだろうと思っていた。
今週外科医から当方の内科外来に紹介がきていた。炎症反応は改善して(白血球8400→6400、CRP5.3→0.8)、BNPも測定していて軽快(524→112)していたが、両側胸水貯留が増加していた。
心拡大もなく、心不全が悪化してようには見えない。それは肺炎随伴性胸水と見るのか、やはり心不全なのか。血清タンパク6.1g/dl・血清アルブミン1.6g/dlと、γグロブリンが上昇していると思われる低アルブミン血症があるので、その影響なのか。
すでにアゾセミド15mg/日・スピロノラクトン25mg/日の内服が処方されていたが、ループ利尿薬としては少ないようだ。フロセミド20mg/日を追加して、来週前経過をみることにした。
その後尿量が増加していい感じだった。来週の月曜日に胸部X線(座位)で胸水量を確認することにした。
多発性骨髄腫が疑われるので、血清蛋白の免疫電気泳動を追加で提出して、M蛋白を確認することにした。この結果は外注で5~7日かかる。