なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

メニエール病

2021年11月22日 | Weblog

 金曜日午前中の救急当番の時に、メニエール病と診断されている66歳男性が搬入された。

 他の病院に大腸ポリープに治療で入院していて、その日退院してきた。自分の車で自宅に戻る途中にめまい発作が起きたのだった。

 前日に違和感(耳閉感?)があり、その日の朝に耳鳴・難聴が生じたが、めまいは感じなかったそうだ。車を運転していて、めまい(ふらつき)が生じたので車を停めた。その後回転性めまいと嘔気・嘔吐が出現してどうにもならなくなったそうだ。

 救急室にはおえ~という大きな声?を繰り返しながら入ってきた。今年の3月に回転性めまいで神経内科と内科に入院していた。当初はBPPV扱いだったのかもしれない。その後、蝸牛症状があることから耳鼻咽喉科に入院するようになった。

 退院してすぐに再入院したりしている。耳鼻咽喉科には計6回入院していた。治療に難渋して、めまいの専門クリニックに紹介されていて、現在はそちらに通院している。最近4か月間は入院していなかった。

 診断は付いていて、症状も蝸牛症状を伴う回転性めまいだが、あまりに響き渡る大きな声でおえ~と言っていたので、念のため頭部CTを行ったが、頭蓋内出血(小脳出血)はなかった。

 型通りに、メイロン注・プリンペラン注を行ったが、症状は変わらず、アタラックスP点滴静注を行った。思いのほかに効いて、大きな声は出さなくなった。効きすぎかと心配になったが、声掛けにはちゃんと答えていた。目を閉じてじっとしている。

 家族は遠方から弟さんが来てくれた。何度も呼ばれて慣れているようだ。1日くらいで治まります、と言っていた。

 そのまま入院にしたが、翌日には症状軽減して食事摂取できるようになった。もう帰れると言うので退院にした。今週末にめまいの専門クリニックを受診する予定だそうだ。

 どんな薬が処方されているのか興味深かった。漢方の苓桂朮甘湯・イソソルビド・トラベルミンで、それに屯用のクロチアゼパム・プリンペランが処方されていた。標準的な処方?。

 めまいの専門クリニックでは、メニエール病+心因性めまいとなっていた。メニエール病自体ストレスと関係あるようだが、確かに症状がひどいので、二次的にも心因性の要素も加わりそうだ。

 

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