なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

問題のある肺炎

2021年11月29日 | Weblog

 先週末は内科の別の先生が当番だったので、新規入院の担当にはならない。それでも入院中の患者さんが誤嚥性肺炎で発熱したりして、2件ほど指示依頼が病棟から来ていた。

 この週末は新規入院が1名だけだった。土曜日の日直だった消化器科医が、肺炎の54歳女性を入院させていた。内科扱いにはしないで主治医となっていた(もともと一般内科も診ている)。

 年齢も比較的若い方なので、抗菌薬投与で問題なく治ると判断したのかとも思ったが、そうではなかった。既往歴と今回の病状両方に問題がある。

 4年前に脳出血(右視床出血・脳室穿破)を発症して、地域の基幹病院に入院していた。その後当院の回復期リハビリ病棟に転院してきた。(発症時の頭部CTと、今回の頭部CT)

 退院後は主治医だった神経内科医の外来に通院している。もともとの高血圧症の処方と、症候性てんかんで抗けいれん薬の処方もあった。

 現在も喫煙者で、胸部CTでは気腫性変化が目立つ。そして右上葉の肺炎だが、肺門部から出る気管支に腫瘤像があった。肺癌としれに伴う閉塞性肺炎が疑われていた。

 入院後は抗菌薬投与で解熱傾向となり、食事摂取もできている。肺炎治癒後は、地域の基幹病院の今度は呼吸器内科へ紹介することになるのだろう。

 

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