咳喘息として内科外来に通院している72歳女性が外来を予約受診した。前回受診後の変化を話してくれた。
通常咳喘息は慢性咳の一番多い原因だが、通常は軽度の喘息治療で軽快する。この方は喘息重積発作のような咳発作になり、まさに喘息重積発作時の治療で軽快する。
最近同様の患者さんが入院しているが、この方は咳喘息で本当にいいのかと思うような「重度の」咳喘息だった。アナフィラキシーショックになったこともあり、食物アレルギーもある。そして家族(娘、孫)もアレルギーがある。
庭の手入れをうっかりマスクをしないでしていたら、咳発作がひどくなった。土曜日で病院は休診なので、孫が通院している県庁所在地にあるクリニックを受診したそうだ。
ICS/LABAのフルティフォーム125エアゾールが処方されて、1回2吸入1日4回の吸入(添付文書上は1回4吸入1日2回、最大量になる)を行って軽快した。その後は、ICSのオルベスコ200μgインヘーラーに変更になり、1回2吸入1日2回(最大量)を行って症状軽快していた。
以前は、ISC/LABAのシムビコート1回2吸入1日2回をしていて、SMARTとして追加吸入可能としていた。症状が落ち着くと、吸入回数が1回になったりしていたので、それなら1日1回1吸入のレルベア200エリプタにしましょうと、変更していた。
そのクリニックの先生は大学病院にいた時は呼吸器内科のうちの喘息グループの先生だったような気がする。いいクリニックに行って良かったです、と伝えた。呼吸器の方はそちらのクリニックに通院したいというので、そうしてもらうことにした。
降圧薬も処方しているので、合わせて処方してもらってもとも伝えたが、それは当院に通院するという。平日だと当院を受診するのが近いので、当院もかかりつけとして残したいようだ。(当方が来春で定年なので、その時は合わせてお願いする)
pMDI(エアゾルは粒子が細かく気道の奥まで入るので、small airway diseaseにはより好ましい。ただ咳が主症状の場合、それがあるのかどうかはわからない。