なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

食道アカラシア

2023年05月13日 | Weblog

 昨日記載した74歳女性は、2017年に脳梗塞で入院したが、前年から心窩部のつかえ感・嘔吐が続いていた。

 入院後も同症状が続き、胸腹部CTで食道の拡張・液体貯留を認めた。上部消化管内視鏡検査で、食道癌・食道炎はなく、食道胃接合部の(機能的)狭窄を認めた。

 食道アカラシアが疑われて、脳梗塞の急性期の治療後に消化器科に転科となった。食道下部括約筋を弛緩して食道内圧を下げるために、Ca拮抗薬が投与された。

 大学病院外科から内視鏡検査の応援に来ていた先生に相談して、大学病院紹介となった。大学病院では、経口内視鏡的筋層切開術Per-Oral Endoscopic Myotomy(POEM)の治療を受けて、合併症もなく症状軽快している。

 

 当時は消化器センターのある専門病院から、数か月交代で若手の消化器科医が来てくれていた。ESDの名手の外科医も応援に来ていて、消化器科が充実していたのだった。

 現在は内視鏡検査と消化器科外来に週2回応援で来てもらっているが、基本的には消化器科医が1名で診療している。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする