先月の初め、医局のラウンジにPTLSコースの募集の紙が貼られていた。毎年来ていたのか、記憶にない。シミュレーションで心嚢穿刺をやってみたかったので申し込んだ。地域医療研修で来ている内科専攻医に訊くと、初期研修医の時に受けましたという。
申し込んだが、なかなか返事が来ない。結局1週間前に日程表とテキストが送られてきた。実技の都合で、土曜日1日で終わる場合と、日曜日まで2日かかる場合があるので、予定が立てられず困っていた。
一昨日の日曜日に行ってきたが、初期研修医以外で申し込んだのは当方ともう1名のドクターで、その方は欠席だった。
シナリオごとの臨床実習はなかなか次の手順が出てこなかった。年配医師相手ということで、指導教官がこの症状なのでどうしますか、次はどうしますかと助けてくれた。気を遣わせてしまって申し訳ない(さすがに研修医ように怒鳴れなかったのだろう)。
まごまごしてしまって、2人1組のチームを組んだ研修医に迷惑をかけてしまった。その先生は県内有数の総合病院の2年目研修医で、てきぱきとこなしていた。(テキストは2回読んだが、頭に入っていない)
とりあえず、心嚢穿刺のシミュレーションをさせてもらえて嬉しかった。時間の関係でエコーガイドでなかったのが、残念。実際にやるかと言われれば、他に誰もいないどうしようもない状況ならエコーガイドでする。緊張性気胸で、胸腔ドレーン挿入の前に緊急で行う第2肋間鎖骨中線に直接注射器を刺す手技も、実際はやったことがないので(幸い緊張性気胸に当ったことがない)、いい経験だった。
土日に大学病院から日当直に来ている外科の大学院生は、外傷患者さんが搬入されると、きちんとFASTをしていた。院内のベテラン外科医はバイタルに問題なければ(多少あっても)、全身CTで判断している。
元聖マリアンナ医科大学救急医学教授の箕輪良行先生が講義・指導に来ていたので、テキストにサインしてもらった。研修医の先生方はテキストの著者ということはわかってもピンときていないようだ。当方が若いころは救急と言えば箕輪先生で、(羊土社御用達の?)憧れの先生だった。アメリカのテレビドラマERに出てくるドクターグリーンに似ていると思っていたが、実際にお目にかかるとやっぱり似ている。
PTLSコースは15年前から始まったそうだ。今時は研修医の教育が充実していてうらやましい。