3月3日ひな祭りの朝に、高齢の患者が、新紀元を迎えた。
骨髄形成症候群からの急性白血病転化で
染色体異常が、23対中15対にもおよんでいた。
治療によりDIC改善、白血病細胞も消失し、造血能は回復してきたが、
すべてを使いつくした老衰のような穏やかな最期であった。
死亡診断書をかきながら、私はどなたに書いてもらうのかなと
今までは考えたことが無い考えがわきあがった。
105歳で亡くなった伯父は、元気な時は、私の死亡診断書を望んでいたが、
約束を果たせない、急激な安らかな最期であった。
生を受けるときに見守ったまなざしの主
死せるときに見守るまなざしの主
見守る主が異なるのは幸せな生を全うした証ではないかと思える。
ともに愛情深く見守るが、喜びと、悲しみの違いがある。