何年か前にある高名な学者がコラムを投稿しました。そのコラムの内容です。
【美しい花は、良い苗や良い種があるからでなく、如何に愛情を注ぎ、厳しく育てるかにかかってくる。美しい花の茎の均一の切り花は温室でも育つが、よい苗や種を取るため、寒暖の差を付け、日照時間を管理し、栄養の与え方が真に美しい花が咲くのです。
素敵な花は、その子孫は残すため、厳しく育てる事が何よりも大切であり、これを忘れると花としての働きを十分に発揮しない。花を咲かすと言う事は、子孫を残すためである。
植物は動けないから虫に助けを借りて受粉し、色鮮やかでよい香りを出し、美味しい蜜を提供しないと虫は寄って来ず、したがって夏の炎天下に曝し、大雨に当て、厳しい環境に追い込み、この自然淘汰の中から見事な花、つまり立派な子孫を残せるのである。
人間も一緒であり、夏涼しい、冬暖かい家では強く丈夫で立派な子供は育たないのだ…】
とても情緒性豊かな内容になっておりますが、この工学博士のコラムをそのまま読むと、高気密、高断熱の家など罪悪のように思ってしまいます。
温室で育つ植物の花と、高性能の家で子供とを同じ温室育ちとの前提です。
このコラムは、花の事を知っていても、真の家を知らない人のコラムです。
俗に言う高気密、高断熱の家は、温室育ちのように自然の厳しさに接しないため、虚弱体質の子供を育ててしまうのだと言う内容でした。
そもそも沖縄やハワイなどの常夏の地域では、常に温室の中で生活をしていると同じです。
このような地域で暮らす子供達がモヤシのような虚弱体質などでは決してありません。
今日は、札幌市内で健康省エネ住宅国民会議ほっかいどう協議会が主催したシンポジュームに参加いたしまし。ここでは疫学研究学者、建築工学研究の先生が家の断熱性能と住む人の健康はプラス面で大きく関わっているとのエビデンスを表記した発表がありました。
冒頭のコラム執筆者の先生は、植物と人間の生理的な相違と家の性能の在り方を充分に調査研究して論文を書いて戴きたいものです。写真はイベント資料です。

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