夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

白居易 早冬 

2007年10月24日 23時45分49秒 |  漢詩を長崎弁で
       

十月江南天氣好   
可憐冬景似春華   
霜輕未殺萋萋草   
日暖初乾漠漠沙   
老柘葉黄如嫩樹   
寒櫻枝白是狂花   
此時却羨閑人醉   
五馬無由入酒家   

十月 江南 天気好し
可憐の冬景 春華に似たり
霜は軽く 未だ殺(か)らさず 萋萋たる草を
日は暖かく 初めて乾く 漠漠たる沙
老柘 葉は黄にして 嫩樹の如し
寒桜 枝は白くして 是れ狂花
此の時 却って羨む 閑人の酔うを
五馬 酒家に入る由も無し

南国は十月でも天気がよか
冬ばってん、春のようによか天気
霜は降りても、ちょっとだけ。草は青々して枯れることはなか
陽射しは暖かく、砂原は乾いとる
桑の老樹は紅葉し、若い柔らかな木のごたる
冬の桜桃の枝に白く見えるのは、狂い咲きした花やった
こげんときは、酔っ払いがウラヤマシか
こっちは五頭立ての高級車に乗っとるけん、飲み屋にはちょっと行き難くか


先日ご紹介した狂い咲きの桜に合う詩を探してきました。