夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

わが門の片山椿  椿

2010年02月19日 22時20分34秒 |  気になる詩、言葉


わが門の片山椿まこと汝
  わが手触れなな土に落ちかも
      茨原郡 物部広足
      万葉集 2-4418

汝(なれ)
私の家の門のところの片山椿
私が手も触れないうちに土に落ちてしまうかも

防人として徴用されて、郷里を離れて、残してきたあの可愛い子。私が手も触れないうちに、ほかの人のところへ行ってしまうんじゃないかな~って詠っているのですね。







ここの白の椿は藪椿ではありませんが、この時代の椿はヤブツバキです。
椿の園芸種がたくさん作り出されるのは江戸時代くらいからです。



冬枯れの時期、ほかにはあまり見るべき花のない時期、椿だけは日差しを受けてつやつやと咲いています。
古事記には、常緑樹で、葉に光沢があり、冬枯れの時期に赤く華やかな花をつける椿はめでたいものとされていました。
万葉集にも椿を詠んだ詩はいくつか掲載されています。
そのうちの一つは椿の灰(紫に染めるときに椿の灰を使った)を詠んだもの。

紫は灰指すものぞ海石榴市(つばいち)の八十(やそ)の衢(ちまた)に逢へる児や誰
      12-3101

ところが、古今集には椿を詠んだ詩はなし。
新古今集には一首のみ。

とやかへるたかのを山の玉椿
    霜をばふとも色はかはらじ
      全中納言匡房 
      7-750

とやかへるは鷹尾山の枕詞。
鷹尾山の美しい椿は霜を浴びても、色は変わらない。
祝いの詩です。




こちらは先ほどの黄水仙と同じく、昨日岬の家へ戻ったときに、家へのご挨拶で挿したものです。

    


梅は咲いたか 桜はまだかいな

2010年02月19日 18時15分26秒 |  気になる詩、言葉


梅は咲いたか 桜はまだかいな
柳なよなよ風次第 山吹ゃ浮気で色ばっかり 
しょんがいな~


梅はもうそろそろ終わりに近づいています。
今日、ふとcafé fuchsia à côté de la merさんのブログを見ましたら、なんと白子ではもう桜祭りが始まっているそうです。
ということで、早速白子へ参りました。

桜はまだ三分くらいでしょうか、このくらいの時の桜のたおやかさには、むしろ今日のような曇りの柔らかな光のほうが相応しいって、負け惜しみを言いながらシャッターを切りました。
ただ、最近温暖な外房にも雪が降りましたので、花がちょっと痛み気味。かわいそう、痛々しそうでした。気候が安定してきて、もう少し暖かくなれば、元気になるでしょうね。



ところで、桜祭りの記事をなぜ梅で始めるかと言いますと、皆さんご承知の最初に載せました端唄、あれの二番目をご存知でしょうか、こうなっているのです。


梅にしようか 桜にしよかいな 
色も緑の松ヶ枝に 梅と桜を咲かせたい 
しょんがいな~

ってことで、梅と桜を同時にアップ。
なかなか素晴らしいではないですか。
いょ~、 風車大統領!

それにしても、あぁ、山吹だけが浮気者じゃないんですね~
納得。そして、安心しました。


ちなみに、納得ついでに三番はというと、


昨日 北風 今日は南風 
明日は浮名のたつみ風 恋の風なら 色ばっかり 
しょんがいな~

ほんと、昨日は寒い北風、今日は少しだけ暖かくなりました。
でも、私にはたつみ風は吹いてこないのでしょうね、、、、

恋の風なら ドラマだけ 
しょんがいな~
でございます。 はい。泣。


ところで、桜を見て、カフェフクシャさんでお昼と予定いたしましたが、今日は第三金曜日でお休み。こちらのお店は週に3,4日、しかも昼だけなんてところが多いので、一応HPで見てみたんですけど、第三金曜日のところを見忘れました。残念。
帰りのナヤも売り切れ。そして車にガスを入れがてら、だるま庵によってみたのですけど、こちらも準備中。だるま庵さんには今回で4回振られてしまった。猫ちゃん、まだ元気にしているかな~

それにしても、お昼を食べ損ねたよ~
腹減った~

黄水仙

2010年02月19日 18時08分02秒 |  岬な日々


昨日、岬に参りまして、いつものお家へのご挨拶。
周りで咲いていた白の水仙はもう終わりまして、かわりに黄水仙が咲いておりました。
香りはこちらの方が強いみたいですね。
花瓶に挿してあげましたら、まあ、バレリーナ気取り。
ポジションを取って、周りを睥睨しておりました。