旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

ラベンダー紀行 北広島→千歳

2004-08-22 01:00:14 | ラベンダー紀行
千歳線 千歳駅 (北海道千歳市)

北広島から再び9時58分発の各駅停車に乗る。いつも特急や快速で走り抜ける線区も、各駅停車だと雰囲気も変わる。島松、恵み野、恵庭。次のサッポロビール庭園にはサッポロビール北海道工場がある。サッポロビール園のある札幌工場は閉鎖された。サッポロビール園は閉鎖されていないが、工場閉鎖は残念な事である。ちなみに北海道工場にもビール園はある。

長都を過ぎると高架線となり、10時18分に千歳到着。千歳はもともとシコツといったが、死骨に通じるとして、千歳というおめでたい名前になったと本で読んだ。支笏(しこつ)湖に名前は残っている。千歳市のプロフィール「歴史」では、『国立公園支笏湖をはじめとする緑豊かな自然と清冽な千歳川が流れるまち千歳は昔、アイヌ語で「シコツ(大きな窪地、又は谷)」と呼ばれていましたが、当時この地に多くの鶴がいたことから、文化2年(1805年)「鶴は千年、亀は万年」の故事にちなんで「千歳」と命名されました。 』と紹介されている。

この後、千歳始発の夕張行の列車に乗る。小樽からここまでの列車は全て電車であったが、今から乗るのは気動車(ディーゼルカー)である。札幌都市圏を離れる。ホームに出て待っていると、キハ40系が2両で入線してきた。夕張からの普通列車で、これが再び夕張へと折り返して行く。ボックス席の進行方向左窓側に陣取る。10時34分、列車が動き出すと開けた窓から風が入ってきた。 (つづく)
北海道旅客鉄道(JR北海道) http://www.jrhokkaido.co.jp/


ラベンダー紀行 札幌→北広島

2004-08-21 13:21:17 | ラベンダー紀行
千歳線 北広島駅 (北海道北広島市)

赤レンガを後にして、鉄道の旅を再開する。これから千歳へ向かう。千歳市内には北海道の玄関、新千歳空港がある。なぜ千歳空港ではなく、新千歳空港なのか。かつては千歳空港を自衛隊と共用していたが、近くに民間専用で開港したのが新千歳空港で、千歳空港とは別の空港である。新千歳空港の開港に合せてJR新千歳空港駅が開業したが、これで真冬の厳寒期でも外気に触れることなく列車に乗車でき、札幌、小樽、旭川などの各地へ行くことが出来る。札幌-新千歳空港間はJR北海道の数少ないドル箱路線で列車本数も多く、快速列車も15分間隔で運転されているが、今日はゆっくり各駅停車で千歳を目指す。

乗車した列車は731系。デッキはなく、ロングシートの電車だ。デッキがなくて冬季の保温は大丈夫かと思うが、エアカーテンがあるのだという。ロングシートとは旅情に欠けるが、札幌近郊の人口増でラッシュに対応する為の登場だから、めでたいと言うべきか。8時46分発。札幌からは函館本線と千歳線の複々線である。それぞれ上下線があって4線あるわけだ。ビール園にも近い苗穂、函館本線との分岐駅の白石と停車して行く。つぎの平和は線路だけは函館本線と並んでいるが、駅は千歳線にしかない。この後、左右に大きく線路が分かれて新札幌、次の上野幌までが札幌市内までの駅である。上野幌を出発すると森の中を走り始める。先程まで札幌の街を走っていたとは思えないほどである。国道沿いは宅地化しているのだが。大阪や上野からの寝台特急とすれ違う。

北広島に到着する。芸州広島から遠く離れた北の地に広島の文字。降りてみなければなるまい。この駅の所在地は北広島市。市制施行までは札幌郡広島町といい、明治17年(1884)に広島県人25戸103人が集団移住したことが地名の由来だという。札幌のベッドタウンとして急速に発展しており、集団移住から120年が過ぎているが、何か広島らしいところがあるのだろうか。駅舎は新しく、駅前も新興住宅地のようだ。結局、広島らしさは見つけられずに北広島駅訪問を終えた。 (つづく)
北海道旅客鉄道(JR北海道) http://www.jrhokkaido.co.jp/


ラベンダー紀行 南平岸→さっぽろ

2004-08-20 20:01:48 | ラベンダー紀行
旧北海道庁舎・赤レンガ (札幌市中央区)

南平岸から地下鉄に乗る。さっぽろ駅に戻っても時間が早い。寄り道をしてゆく。ちなみに国鉄(現JR)の駅名は「札幌」だが、地下鉄(札幌市交通局)の駅名は「さっぽろ」と平仮名である。同様に「新札幌」「新さっぽろ」という駅もある。これらはJR駅と地下鉄駅が隣接しており乗換駅だが、JRと地下鉄で同じ駅名の「琴似」「白石」は離れた場所にあり、乗換駅ではない。駅名は違うが、JRの「新琴似」と地下鉄の「麻生」は乗り換え駅といってよいだろう。

大通公園で下車する。地上に出て公園を歩く。札幌を代表する公園だが、道の真ん中、中央分離帯とも言うべき部分が広く取ってあって公園になっている。通りを北から見て、歩道、一方通行の東行の車道、公園、西行の車道、歩道という構成である。広島の百米道路もこうすれば良かったのにと思う。通りを通行止にすることなく、様々なイベントが行われている。さっぽろ雪まつりが有名だが、それだけではない。例えば今年は7月21日からさっぽろ夏まつりが開催され、公園はビヤガーデンと化す。今回は日程の都合で楽しむ事が出来ない。朝の公園で噴水を眺めるだけである。

何度も行った事のある時計台だが、今回も一応写真に収める。すでに多くの観光客が来て記念撮影をしている。次に旧道庁に行く。赤レンガの愛称を待つ西洋建築だが、ここも観光客が多い。そのほとんどが台湾からの観光客である。台湾の言葉で盛んに話している。日本人が外国の観光地で日本人ばかりだったという感想を持つ事があるが、彼らにはここがその場所であろう。以前は何故、台湾からの観光客が多いのか判らずに不思議だったが、北海道は人気の観光地なのだそうだ。広大な北海道を味覚を含め、存分に楽しんでいってもらいたい。私は逆に台湾を旅行したかったのだが。これも関東の猛暑の成せる業である。 (つづく)
札幌市交通局 http://www.city.sapporo.jp/st/


ラベンダー紀行 さっぽろ→南平岸

2004-08-19 21:31:55 | ラベンダー紀行
札幌市交通局 南北線 南平岸駅 (札幌市豊平区)

北海道に上陸してから何も口にしていない。駅の立ち食いそば店を捜す。早朝で開店前のところが多いが、函館行の特急スーパー北斗2号が発車する3・4番ホームの店が開いていた。網走からの特急オホーツク10号が隣のホームに到着しており、気動車のエンジン音がうるさい。店員は慣れているのか、注文を聞き違える事もなく、天玉そば(420円)が出てきた。札幌のそばのおつゆは関東風である。発車を待つ特急の客もそばを啜っている。

改札を出て地下鉄の駅へ向かう。すぐに地下にもぐらずに地上を歩く。駅舎から出て、振りかえるとJRタワーがそびえている。ホテル、百貨店、映画館、オフィスや多くの商業施設が入っている。展望室もあり、名古屋駅のJRセントラルタワーズを思い出す。2年前には工事中だったから、完成後に初めて見た事になる。整然とした札幌の街に相応しいと思うが、初めて札幌に来た時の駅舎が無いのはさみしい。

フェリーの中で寝冷えして風邪をひきかけている。これから楽しい北海道の旅、むろん風邪なぞひいている場合ではない。地下鉄駅まで来て、薬を飲むために飲料水を買おうと思ったが、キヨスクが開いていない。ちなみに地下鉄の売店も北海道キヨスクである。JR駅に戻り、購入した。ここもキヨスクの経営で小さなコンビニエンスストアといった感がある。レジでは客に「おにぎりあたためますか」と聞いている。

切符を買い、改札に入り、ホームで電車を待つ。地下鉄といってもレールは敷かれていない。車輪の替わりにゴムタイヤで走る車両なのだ。乗り心地は大きく異なる。停車するためブレーキをかけるが、摩擦でゴムタイヤの匂いがする。入線してきた電車に乗りこむ。札幌の地下鉄には冷房は無くて車内には風鈴があったが、今日乗った車両は送風とも冷房ともわからない風が出ている。風鈴も健在だった。地下区間から地上区間に出る。冬の積雪に備えて、地上区間はシェルターに覆われている。除雪の必要はないが、車窓は楽しめない。南平岸で下車。

南平岸に来た理由を書けば長くなるので割愛する。あの有名な公園などを撮影してくる。満足して駅に戻る。札幌の市電、地下鉄、バス(3社)で利用できるプリペイドカード「共通ウィズユーカード」があるが、南平岸訪問記念に1,000円のを1枚買う。直接、自動改札機に通して利用できる。旅先でこの手のカードを買うのは控えているのだが、何度も訪れる札幌ならいいだろう。 (つづく)
札幌市交通局 http://www.city.sapporo.jp/st/


ラベンダー紀行 小樽→札幌

2004-08-13 05:15:18 | ラベンダー紀行
函館本線 普通 121M列車 (小樽)

今日は帯広まで行くつもりである。小樽から帯広までは254キロ、運賃は4,620円だが、特別企画乗車券「一日散歩きっぷ」(2,040円)を購入してみる。この切符は帯広の手前の新得までが有効だが、新得-帯広の乗車券(810円)を別に購入しても安い。途中で立ち寄るつもりの夕張へも有効なので都合がよい。

自動改札機に切符を通して、プラットフォームにむかう。今回の旅は鉄道の旅でもある。出発を待つ札幌行の列車は711系。ボックス席で窓も開く、国鉄時代からの電車で、扇風機のカバーにはJNRのマークも見られる。北海道で最初に乗る列車として相応しい。街頭の寒暖計が摂氏17度であったので、窓は控えめに開けた。

5時41分に小樽を発車。南小樽、小樽築港と小樽の街を走って行く。港には「ゆうかり」が見える。小樽築港を出て、トンネルの抜けると、列車は海岸沿いに敷かれた線路の上を走る。複線だが列車の走っている下り線は、本当に海(石狩湾)に寄り添っている。小樽-札幌の都市間でこの景色が堪能できるのだ。瀬戸内海と違い、砂浜ではなく、石がゴロゴロしている。早朝で曇り空なので寂しい風景でもある。写真を撮りたいが、列車は走っているし、充分な明るさではないので、撮影は諦める。銭函まで海沿いの車窓は続いた。

札幌市内に入り、乗客も増えてきた。窓も開けてはいられない。新興住宅地も見える。札幌運転所のある稲穂を過ぎる。そして札幌に到着した夜行列車の回送が上り線を次々とすれ違っていく。これらの列車で道東や道北に出掛けたくなる。左手に札沼線と札幌競馬場を見て桑園を過ぎれば、JRタワーのある札幌駅に6時28分到着した。 (つづく)
北海道旅客鉄道(JR北海道) http://www.jrhokkaido.co.jp/