旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

最後の九州ブルトレ紀行 下関で一泊

2009-03-08 11:49:03 | 列車の旅

下関東急イン (山口県下関市竹崎町)

下関に宿泊するのは平成になって初めてである。厳選して予約したホテルにチェックインする。東急インは北海道ではよく利用したが、久しぶりの利用となる。シャワーを浴びて、テレビを見ながら寝台に横になる。まだ寝る訳ではない。


全室高速LAN回線(最高速度100Mb)だそう。

テレビはアナログだった。山口県と福岡県の全チャンネルが映るのかと思っていたが、そうではない。TVQ九州放送が映らない。まあ他県の放送局ではあるが。基本的にはNHK総合を見るので構わない。こちらは山口放送局の他に、北九州放送局の総合テレビも映る。せっかくなのでJOSK-TV(北九州総合)を見る。東京の外の様子は薄暗くなっているが、下関はまだ明るい。東京からの番組が関嶋さんなし(関東甲信越のみ)で終わり、北九州からの番組となる。福岡県内には福岡放送局もあるが、北九州からニュースをするのだ。久しぶりに後藤アナウンサーを見る。


空調の設定温度が73度!華氏か?→摂氏にできました!


特別急行・急行専用の案内板が! (下関)

ニュース7もそこそこに、ホテルを出て駅へと向かう。半井さんも見ずに出掛けるのは訳がある。熊本と大分を出発した上りの寝台特急〔富士〕〔はやぶさ〕が下関に到着するのである。駅に近い宿を厳選し、東急インを選んだ理由のひとつである。入場券(140円)を購入し、入場する。発車案内板の一番左は特別急行・急行用だが、〔富士〕〔はやぶさ〕が唯一の特別急行である。電気は消してあるが、臨時快速〔ムーンライト九州〕の文字も見える。


今宵の機関車EF66が所定の位置に向かいます! (下関)

今夜の2列車を牽引する機関車FE66 53号機が幡生方へ走ってゆく。風が強く冷え込んできた。列車を待つ車掌さんも寒そうだ。2列車は2分遅れとの放送が流れる。そして情報通り、定刻の19時22分より2分遅れて2列車が入って来た。


下関夜祭開催中! (下関)

下関で写真を撮るため待っている人は少なかったが、列車が到着すると機関車の付け替えを撮る為、多くの乗客が先頭車両付近に集まってきた。中高年の人が多い気がする。団体さんも多いのだろう。機関車がEF81 411号機からEF66 53号機に付け替えられる。そして夜の山陽本線を東京へ向けて走っていった。


下関駅弁当 下関名物元祖ふくめし (1,300円→650円半額セール♪

入場券で出場して、晩飯はどうするかと考えていると、駅弁売場があった。うどん店も併設で、ふく天うどんも考えたが、駅弁の方に目をやると「半額セール」とある。もう閉店時間となるので半額なのだそうだ。せっかくなので、ふくめしを購入する。ホテルへ戻り、自動販売機で缶ビールと水を買って、部屋に戻る。


ふくの容器!

では、さっそく♪


中身はこんな感じ!  ※画像をクリックすると大きなサイズで表示します。
いずれも平成21年2月16日撮影


ふぐも唐揚あり、酒粕焼ありと多彩でおいしい。内容を考えると定価1,300円は仕方がないのかも知れないが、たぶんそれだと手が出ない。半額でよかった。それにしても眠い。ニュース845北九州を見て、寝る事にした。 (つづく)

【動画】 寝台特急〔富士〕〔はやぶさ〕(下関)
[[youtube:gTsxHWDMJv8;hl=ja&fs=1]]

最後の九州ブルトレ紀行 ソニック

2009-03-08 11:17:16 | 列車の旅

日豊本線 普通 630M列車 [815系車両] (大分)

食事も済ませたところで大分をあとにする。ゆっくり普通列車を乗り継いで帰ってもいいが、ここは九州。在来線特急が頻繁に走っている。大分から小倉までは営業キロ132.9で、B自由席特急料金は1,370円。100キロまでなら料金は920円となる。小倉までの営業キロが99.2の杵築まで普通列車で移動して料金を節約する。B自由席特急券は大分駅の指定席も買える自動券売機で予め購入しておく。新松戸-大分間の往復乗車券のかえりの切符を自動改札機に投入して入場する。別府湾の眺めを普通列車の窓から存分に楽しもうと思ったが、普通列車中山香行二両編成の車内はロングシートだった。とりあえず海側に座るが、窓を背にする格好である。ガラガラなら構わないが、隣に人が座ったので、振り向いて車窓を眺めにくくなった。

日豊本線 普通 大分(14:16)→杵築(14:52) クモハ815-18

西大分-東別府間で線路は海沿いに出た。ロングシートから立ち上がって、扉に移動して窓外を眺める。山側を走る上り線は、海側の下り線より隧道が多いのか、時々景色が遮られてしまう。ロングシートの山側の席に座っていた関西人と思われる若い女性が、やはり立ち上がって扉の側へ行き、写真を撮っている。列車は別府に到着。多くの客が下車する。関西人のおねえちゃんも、おばあちゃんらしき人を連れて降りた。別府は曾遊の地で、地獄めぐりをしたことはあるが、温泉には入った事が無い。別府からも降りたくらいの数の乗車があり、ガラガラとはならない。日出から海を離れて山間に入る。線路も単線となる。日豊本線は小倉-大分間ではほとんど複線だが、立石-中山香間と杵築-日出間で単線が残る。大分以南は終点の鹿児島まで単線である。各駅で客が降りてゆく。八坂川を渡って杵築に到着、下車する。


日豊本線 杵築駅 (大分県杵築市大字八坂字野添)

改札兼窓口氏は窓口応対中だったので、乗車券をそちらに向け、「途中下車します」と言って改札を抜ける。洗面所を借りる。特急料金節約のための途中下車だったが、杵築駅の駅舎の意匠が何ともいい。往路で〔富士〕運転停車中に見た「サンドイッチ型城下町」の文字も気になるし、杵築は一度ゆっくり訪問してみようと思う。窓口応対も一段落した改札兼窓口氏に乗車券を見せ、特急券に入鋏の印をもらって入場する。これで杵築から乗車した証拠になる。


プラットフォームには雛飾りが! (杵築)


懐かしい駅名標! (杵築)


特急〔ソニック38号〕 3038M列車 [885系車両] (杵築)

山間の小さな駅と思いきや、特急の利用客は多い。博多・小倉-大分間の特急〔ソニック〕は概ね一時間に二本の運転だが、うち一本は杵築を通過するので、一時間に一本の停車となるようだ。到着した〔ソニック38号〕の写真を撮る。先頭車両の前側には乗務員用の扉しかなく、後側の客席の扉に走って行き乗車する。思いも寄らずに駆け込み乗車となってしまった。途中の停車駅で同様の撮影者を見掛けたので自分だけが慌てたのではない。車体にはKAMOMEのロゴがある。平成16年11月21日、今は無き寝台特急〔さくら〕に乗った帰り、長崎から特急〔かもめ〕には乗った事がある。普通車自由席なのに本革製の座席で、グリーン車に間違えて入ったのではないかと確かめたくらいである。今日もその豪華な座席に身を沈める。さっそく車掌の検札を受ける。特急料金をケチって悪かった気もするくらいである。車窓を眺めていたが、あまりの快適さに車内放送にハッと気付けば、北九州市内を走行中だった。新幹線、鹿児島本線が見えて、小倉に到着した。

特急〔ソニック38号〕 杵築(15:03)→小倉(16:07) クモハ885-7


普通車にしてこの豪華なシート! [885系車両]
以上、平成21年2月16日撮影


臺鐵 縦貫線 自強號 2035次 〔太魯閣號〕 [TEMU1000型] (台北)
民國96年(2007)11月27日撮影

一昨年、885系と似た車両を台湾で見ている。臺鐵TEMU1000型〔太魯閣號〕である。JR九州の885系がベースとなっており、ともに日立製作所笠戸事業所(山口県下松市)の製造。〔太魯閣號〕にはTarokoのロゴがある。見ただけで乗る機会はなかったが、今度は乗りに行きたい。


鹿児島本線 普通 5562M列車 [415系車両] (小倉) 平成21年2月16日撮影

小倉では向かいのプラットフォームに下関行が停まっている。常磐線で馴染みのある415系。ただし、車内はロングシートになっていた。小倉を出ると、次は門司に停車。交直転換で車内灯が消えるのも懐かしい。E531系では取手-藤代間で灯りが消えない。海底トンネルを貫けて、福岡県から山口県に戻ってきた。終着の下関に到着。乗客には学生・生徒も多く、下関は北九州地区なのだと実感する。

鹿児島本線・山陽本線 普通 小倉(16:14)→下関(16:28) クハ411-123


中国地方で最初に自動改札機が導入された駅! (下関)
平成21年2月16日撮影

改札の女性に特急券を渡し、乗車券には途中下車印をもらって出場する。大分から下関までJR九州の路線だったが、ここ下関はJR西日本広島支社の駅である。新幹線よりも早く、中国地方で最初に自動改札機の入った駅だが、ICOCA等のIC乗車券は使えない。3月からサービスを開始するJR九州SUGOCAの利用エリアにも入っていない。


山陽本線 下関駅 (山口県下関市竹崎町) 平成21年2月16日撮影

平成18年1月7日に下関駅舎が放火で消失して以来、下関で下車していなかった。最後に下関に来たのは、平成16年の大晦日に岩国から立席特急券で寝台特急〔あさかぜ〕に乗った時以来である。消失後、プラットフォームから駅舎が無くなっているのを確認しているが、実際に降りてみて駅舎が無いのはやりきれない。地元の下関市民の無念さはいかばかりか。駅の入口には駅舎の三角屋根を模したデザインが見られる。今夜は下関で一泊する。 (つづく)


山陽本線 下関駅 (山口県下関市竹崎町) 平成16年12月31日撮影