旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

24節気の酒 ・・・ 大暑

2009-07-24 13:54:29 | 

 昨日が24節気の大暑。暑中も今日から後半に入ったわけだ。23日、ないしはそこから8月7日の立秋までが大暑で、暦便覧によれば「暑気いたりつまりたるゆえんなればなり」とあるので、暑さもここに極まる時節と言うわけであろう。
 しかし、このところ雨が続き気温は上がらず、気象庁も一旦宣言した梅雨明けを取り消す検討をしているそうだから、どうも昔のように季節のけじめはつけ難くなったのであろう。ただ蒸し暑さだけは堪らないが。
 因みに、立秋前の18日間が「土用」で暑中と重なる。体力消耗に備えて土用の丑の日にはうなぎを食べる慣わしがあるが、今年も家で1
回、昼食の飯屋で2回食べたので、何とか生き抜いていけるであろう。

 さて、この時節の酒は何だろう。夏といえばなんと言ってもビールだ。既に5月5日の立夏にビールを採り上げた。夏が始まる、といえば先ず飲みたくなるからだ。そのとき飲みたくなるビールは、のど越しで飲む下面醗酵のピルスナービールであるが、ビールにはもう一つ上面醗酵ビールがある。
 
下面醗酵ビールは醗酵後に酵母が下面に沈み、それを抜き取って上澄み部分を飲むので、前述したようにのど越しに良い。反面、上面醗酵ビールは醗酵後に酵母が上面に浮き、生きた酵母のまま飲むので、どちらかといえば味わって飲むビールだ。典型がイギリスのエールとベルギービールだ。
 特にベルギービールは、その味を最大限に楽しめるように、銘柄ごとにグラスが決まっている。各銘柄で若干違うが、香りを楽しむものは、香りが逃げないようにチューリップ型が多く、味を楽しむものは写真の「ORVALオルバル」型、また縦長で中の膨らんだもの(味も香りも逃がさない)や上の開いたもの(むしろのど越し向き)など様々ある。実に贅沢な国である。

 立秋の前日、つまり8月6日にベルギービールを飲みに行く約束がある。暑中の最後を、「ムール貝のワイン蒸し」や「牛肉のビール煮」などで、いろんなベルギービールを飲むことを楽しみにしている。
                            


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