旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

おめでとう イチロー

2010-09-25 09:25:08 | スポーツ

 

 このブログのカテゴリーにも、一応「スポーツ」を掲げているが、過去3年8ヶ月で20項目しか書いてない。ほとんどが、イチローかマラソンか、オリンピックや世界選手権のことだ。
 その数少ない中にも、このイチローの快挙「10年連続200本安打」については書き残しておかねばならない。

    

 このような記録がどうすれば生まれるのか、どのような人間に与えられているのか? 私には想像もつかない。ただそれが、想像を絶する苦悩の中で生み出されることだけは確かであろう。それは単に努力と言うようなことだけでなく、周囲からもたらされる様々な圧力に対する強い精神力から生み出されることも確かであろう。
 記録達成直後のインタービューでの、彼の言葉が示している。
 「10年前、豪腕投手と対戦する時、メディアの質問は『彼からヒットを打てると思うか』と言う侮辱的なものだった。しかし今は、一日ヒットが出ないと『どうしてヒットが出ないのか』と言う質問に変わった。10年間で周囲を変えたことには気持ちよさがある」
 そして、「200安打の意味は?」と言う質問に対する回答は、この十年間の苦悩を言い尽くしている。
 「簡単でないことは僕が一番知っていますからね。それはそれなりの思いがある。」
 この二つの言葉を聞いただけで、“この日”は値打ちがあった。

 彼が破った大リーグ記録には、108年ぶり(8年連続200安打)とか84年ぶり(シーズン最多安打262)など、気の遠くなるような数字が出てくる。再びこのイチローの記録を破る者が出るのだろうか?
 
しかし、イチローがこの大記録を打ち立てたその日、地元の日本でも白鵬が60連勝を達成して、73年ぶりに双葉山の記録(69連勝)を破ろうとしている。

 2人に共通するものは「心、技、体」の一体的充実であろう。
 これらの超人が、常に新しい時代を切り開いていくに違いない。

     (写真、記事とも毎日新聞より)


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