旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

2010年沖縄見聞記⑨ ・・・ 二つの城址(世界遺産)と残波岬

2010-12-19 12:11:14 | 

 

 嘉手納を後に読谷村に向かい、先ず「座喜味城址」を見る。既に書いたように沖縄では城のことをグスクと呼び、その跡は300を越えるという。そのうちの数箇所の城址といくつかの史跡が一緒になって世界遺産に登録されている。
 それら城址の中には首里城も含まれているが、あのキンキラキンの建物は世界遺産には含まれていないそうだ。あれが復元されたのは最近で、「遺産」などと言うものではない。世界遺産に指定されているのは、首里城の礎の部分、つまり昔の城跡の部分だ。なるほど、言われてみれば納得であるが、聞いて見なければ分からないことばかりだ。
 読谷村の座喜味城址も城壁だけが残っている。15世紀の中ごろ、築城家として名高い護佐丸(ごさまる)という武将の築城。特にそれぞれの郭に残されたアーチ門は素晴らしく、門の表と裏にはめられたクサビ石など、精巧な技術の後が残されている。

  
           

 最後に訪ねた中城城址(なかぐすくしろあと)も護佐丸の築城らしく、布積み(豆腐積み)やあいかた積み(亀甲乱れ積み)などの城壁が見事であった。中城村の広大な丘陵地にあり、沖縄本島の二番目にくびれた場所でもあるので、石垣に立つと西に東シナ海、東に太平洋を望む雄大な城跡。日本100名城の一つでもあるという。

  
              

 二つの城址を回る間に、当初は予定に入ってなかった残波岬と泡盛「残波」の蔵を回った。何故そのようなことになったかと言うと、Y運転手が毎晩飲んでいる酒が残波という泡盛だと聞いたからだ。その蔵はどこかと聞くと「この読谷村だ」という。是非とも見学したいと申し出て案内してもらったのだ。残念ながら日曜日で蔵は休日、立派な構えの本社と工場の写真だけを撮り、折角ここまで来たのだから「残波岬」をひと目でも…と言うことになったのだ。
 運転手さんを駐車場に待たせて、私は、東シナ海に突き出る岬の突端に立つ灯台に登った。老体の足を励ましながら螺旋階段を登りつめ、美しい沖縄の海を見納めた。
 イヤー、満足、満足・・・・・・。

        


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