旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

さびしい夏 … ①会えない

2021-08-13 14:06:59 | 時局雑感




 子供の頃はもちろん、これまでを振り返って夏が一番行動的な季節であった。一番多く人と交わる時節であった。

 山の会や友人たちと連れ立って山や海に出かけ、久しぶりに会う友と夜を徹して語り合った。お盆という行事もあって遠く故郷に帰ることも夏が多かった。小中学校の友に会うのは、この機会ぐらいのものであった。家族旅行も夏休みを利用することがが多く、海浜の宿や山荘で子供たちとのきずなを深めた。
 暑気払いと称して様々な人とと会った。ビヤホールで気炎を上げ、行きつけの飲み屋で深夜まで語りつくした。夏…、それは最も開放的で、行動的な季節であった。

 今年はどうか! ほとんど誰一人にも会っていない。今年どころか、昨年以来「会えない」時が続いている。新型コロナウィルスのせいだ。5次におよぶ感染ピークに襲われて、対応する緊急事態宣言が繰り返されているからだ。沢山の友から電話はかかり、「コロナが終わったら一杯やろうね」と電話を切るが、それが実現する機会は来ない。
 ついでに言えば遠くの友と会う機会も次々と逃している。冠婚葬祭は長年会えない親戚や旧友と会う絶好に機会だが、次弟の三回忌(昨年12月大阪)、母の13回忌(今年4月臼杵)も簡略化を余儀なくされ皆に会う機会を失った。今年11月は三弟の7回忌であるが、それまでにコロナが収まっているとは想像しにくい。
 年をとるといろんな人に会いたくなる。とはいえ行動力が伴わないので、何か機会が欲しい。しかしその機会さえ失われていく。ほんの近くの永福町に6歳になる孫が住んでるが、昨年11月の七五三以来会っていない。
 会えない夏…、こんな淋しい夏はない。

 
  わが家の庭先に咲いたユリ

 


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