旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

手づくりの旅(3)

2007-09-15 15:32:41 | 

 

 フランクフルトに行くと決まって様々なことを想像したが、その中の一つにゲーテがある。ゲーテの故郷はフランクフルトである。この機会に是非ともゲーテへの理解を深めたいと思っている。
 ゲーテは大学を出て(23歳の頃)、父の命でヴェツラーに赴き、裁判事務の仕事をする。そしてそのヴェツラーで、幸か不幸かシャルロッテ・ブフ(愛称ロッテ)に会い恋に落ちる。その顛末が『若きウェルテルの悩み』となった。

 さてそのヴェツラーという街であるが、これがフランクフルトの北方にあるのを地図で見つけ、早速ドイツの友人に問いあわせた。友人からはすぐに返事が来て、「行ったことないが車で一時間もあれば行けるので何時でも案内する。確かに《ロッテハウス》として残っているようだ」という。友人は「ゲーテならフランクフルトに《ゲーテハウス》があるから行け」と言う。私は、もちろんゲーテハウスにも行くが、「この機会にどうしてもゲーテの恋人ロッテに会いたいのだ」と答えた。
 しかし他の様々な日程とのからみで、少なくとも半日は要するであろうヴェツラー訪問は諦めざるを得ないかと覚悟していた。ところが、くだんの友人から
 「昨日(日曜日)、家内と二人でヴェツラーに行ってきた。往きは下の路で一時間、返りはアウトバーンで40分。ロッテハウスの場所も確かめた。必ず案内する」
とメールが来た。私は涙の出る思いであった。
 「ありがとう。これで私はゲーテがあれほどまで愛したロッテに会える!」

 手づくりの旅の計画は、このようにしてまだまだ続く・・・・・・。
                      

 


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