昨日、一昨日と秋田を訪ねた。関係会社の株主総会出席と、その会社に保管を依頼してきた書類の整理のためだ。書類整理は処分方法の理解不足などで中途半端に終わり再訪のこととなったが、この不況の中で苦労を重ねて好業績をあげた株主総会は、苦労を讃えあうよい会議となった。
不況に伴う売り上げ不振、特に大企業の内製化や外国転出で、下請け小企業には仕事が回ってこない。世間に言う「景気上向き」は一部大企業のことであって、中小零細企業は塗炭の苦しみにあえいでいる。その中で収益をあげるのは至難の業、身を削る思いである。
夜は、株主の皆さんはじめ町の人々と一年ぶりの親交を深めた。文化活動や奉仕活動で、実質的に町を支えている人たちとの話は実に豊かである。しかも彼らにとってこの六月は、一年で一番寛げる季節であり、大いに羽を伸ばせる時節なのだ。
昨年一年間にわたり『秋田歳時記』を書き続けたが、「六月」の冒頭に秋田の男女の言葉を引用した。
男性:「一番いい季節・・・何もない、のんびり暮らす良い季節・・・」
女性:「物静かで、しっとりしていて、緑が濃く映えて素敵な季節・・・」
田植えを終えて「早苗饗(さなぶり)」の時期・・・、夏から秋の収穫期に備えて英気を養う一番いい季節なのだろう。稲は早くも伸びて青さを増し、木々の緑が色濃く映えわたり、人々の心を潤す・・・。
この自然の移ろいは、神の恵みと言うべきだろう。
翌日は田沢湖村に「わらび座(田沢湖芸術村)」を訪ね、ゆっくりと「ゆぽぽ温泉」に浸かり、K社長が自ら摘んでくれた野いちごをいただき、田沢湖ビールを満喫した。
私にとってはまたとない早苗饗となった。
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