2000年春に始めた純米酒フェスティバルも、東京だけでも毎年春秋2回の開催をつづけ、気が付けば14年目に入っていた。昨日、27回目のフェスティバルを、渋谷のベルナール渋谷ファーストのイベントホールで、昼の部、午後の部とも各630名の参加を得て、盛会のうちに無事終えた。
この間、様々な出来事があったが、なんといっても純米酒の普及が着実に進んでいることがうれしい。日本清酒の全消費量は残念ながら下降を続けているが、純米酒は少しずつでも伸びている。少なくとも減っていない。したがって、日本酒に占める純米酒のシェアーは15%を超え、ついに本醸造酒(アル添酒)を抜くに至った。
それにつれて、純米酒はどんどん美味しくなってきている。アル添酒は、大吟醸を含めて限界にきているが、純米酒はまだまだ多様化し、まだまだ美味しくなると私たちは思っている。
参加者で目立つのは、女性、しかも若い女性が多くなってきていることだ。しかもこの若い女性たちは味覚に優れている。美味しいものをどこまでも求め、しかもさまざまな食との組み合わせを追求する。
多くの女性が会場を去る時、「ありがとうございました。大変においしかった!」と言ってくれる。男は年寄りが多く、むつかしい顔をして飲んではいるが、もう一つ反応が悪い。若き女性たちの味覚と、美味しい純米酒の口コミ宣伝に期待するところが大きい。
この女性たちが、日常の生活の中に多様な純米酒を持ち込むようになったとき、輸出の伸びもあいまって、日本清酒は長い低迷から脱し、反転の途につくのではないかと予感している。
その時、わが純米酒普及推進委員会は、その歴史的使命を終えるのかもしれない。
日本に酒の会はゴマンとありますが、規模においても質においても、決して他に負けないと自負しています。
今後ともご支援ください。