狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

患者不在の日本移植学会と厚労省 米移植学会が「万波移植」を高評価!

2008-01-28 15:36:24 | 県知事選

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日テレ昼のニュースによると、日本移植学会が否定していた宇和島徳洲会病院の万波誠・医師らが米国移植学会に提出していた「病腎移植論文」が、上位10位以内に入る高い評価を受けていたという。

「万波移植」を完全否定していた日本移植学会(田中紘一理事長)は米国移植学会に対し、万波誠・医師らが米学会で行う予定だった論文発表について中止を求める横やりを入れていたことも判明した。

参考【ニュース】 「万波移植」完全否定へ…病気腎症例調査 (2007年2月23日)

 病気腎移植、宇和島徳洲会病院調査委が大半を「容認」
調査委最終報告「おおむね同意あった」
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20080113-OYT8T00183.htm
 宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)の万波誠医師(67)らによる病気腎移植問題で、同病院の調査委員会(委員長・貞島博通院長)は、県などに最終報告書を提出し、12日、公表した。

 同病院で行われた病気腎の摘出6件、移植11件のうち、ネフローゼ症候群患者からの両腎摘出を除き、「容認できる」などとした。関係学会や国とは逆の結論だが、これで10病院で計42件行われた病気腎移植は調査が終わり、同病院や万波医師らに対する行政処分に焦点が移る。

 外部の専門家を中心にした専門委員会は全例を「不適切・疑問」と報告していたが、調査委は「医学と異なり、医療は患者の個別事情や選択権を考えて判断すべき」と解釈。倫理審査がなかった点や文書による説明・同意がなかったことは問題としつつも、「おおむね同意は取れている」などとし、全否定はしなかった。

 万波医師らの病気腎移植については、日本移植学会など4学会が昨年3月、全面否定した。厚生労働省も7月に臓器移植法の運用指針を改定し、病気腎移植を原則禁止している。

 厚生労働省などは、病気腎移植を保険診療で原則禁止された「特殊療法」にあたると判断。手術の保険適用に必要な患者への文書説明もなかったため、同病院と市立宇和島病院の保険医療機関の指定や万波医師らの保険医登録を取り消す方向で検討している。万波医師が以前勤めていた市立宇和島病院には、診療報酬の返還を求めた。

(2008年1月13日  読売新聞)

                      ◇

>万波医師らの病気腎移植については、日本移植学会など4学会が昨年3月、全面否定した。厚生労働省も7月に臓器移植法の運用指針を改定し、病気腎移植を原則禁止している。

日本の学界も構成労働省も禁止している「万波移植」を米国の学会は最高の評価をした。

米国の評価が全て正しいとは限らないが、日本の現場医療も認めているし、日本の学界自身も意見が分かれている問題だ。

移植を心待ちしている患者側の意見が全く反映されず、学会の面子の張り合いだけが目につくのは筆者だけか。

>「医学と異なり、医療は患者の個別事情や選択権を考えて判断すべき」

この発言を聞くと、日本の医学は医療とはかけ離れていくのかとの疑念を抱く。

日本移植学会は患者の治療を目的の医療は関係ないのだろうか。

それにしても日本移植学会は自分の面子を保つために米学会への「万波論文」の提出を妨害していたのなら、日本の医学会の恥を世界中に晒したことになる。

産経新聞、によると

米移植学会、万波医師の論文発表中止 日本学会の再考要請受け

 病腎移植問題で、日本移植学会(田中紘一理事長)が米国移植学会に対し、宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)の万波誠・泌尿器科部長(66)らが5月に米学会で行う予定だった論文発表について再考を求める内容の書簡を送っていたことが分かった。これを受けて米移植学会は論文発表を見送ることを決め、関係者に通知した。

 日本の学会が出した書簡は、「万波医師の論文発表についての要請」の表題で、一連の病腎移植が倫理審査を経ずに行われるなど問題点が多く、現在日本で調査が進められている経緯などを説明した内容。「論文は米移植学会にふさわしくないと考えている」と結んでいる。田中理事長名で13日付で送付された。

 これを受けて、米学会側から万波医師の関係者に23日深夜(日本時間)、「時期尚早と判断した」などと論文採用の取り消しが伝えられた。
(以下略)(2007/03/25 02:56)


「万波移植」を完全否定した日本移植学会も意見が分かれていたというから、あくまでも面子にこだわり患者の立場を無視した日本移植学会はやはり恥を知らないのだろう。
病腎問題 結論急ぎ…揺らぐ学会

 病腎移植の有効性に関する論文発表をめぐり、日本移植学会が米国移植学会に「待った」をかけた背景には、3月末に関係学会と合同で病腎移植「原則禁止」の統一見解を出す方針を固めた日本側の学会の立場がうかがえる。関係学会や移植患者団体の内部では、病腎移植の「全否定」に反発する動きも出ており、結論を急ぐ動きの足下で揺らぎも見えている。

 ■言い分

 要請書を出したことについて日本移植学会関係者は「インフォームド・コンセント(患者に対する説明と同意)文書なしの臨床論文は認められないのが常識だから」と説明し、強硬な姿勢だ。

 一連の移植が倫理上の手続きを無視した行為だったことを米側が知らないまま、実績だけが脚光を浴びる事態を憂慮したとみられる。

 これに対し、「万波論文」の発表申請を取り次いだ米国在住の藤田士朗・フロリダ大助教授は「多くの患者のために病腎移植の可能性を論じる場が奪われたのは残念だ。日本の学会は万波医師らが病腎移植を公表しなかったと批判してきたが、発表の機会を取り上げるのは矛盾している」と批判した。

 徳洲会側は、倫理面に重大な手落ちがあったことには「批判を甘んじて受ける」としているが、論文発表にまで“横やり”が入ったことには驚きを隠さない。

 ■紛糾した学会

 学会内部のおひざ元では、現場の臨床医などから「病腎全否定」に異論も出ている。

 2月28日に石川県のホテルで開かれた日本臨床腎移植学会。病腎移植について調査した臼木豊・駒沢大学法学部教授が講演の中で、「患者が病腎移植を自発的に望む場合は否定できない」との見解を述べた後、質疑応答は紛糾。会場から「オープンにやれば認めていいのでは」などの意見が出され、論争になった。

 この学会には、米移植学会の前会長が米国の移植事情についての講演を申し入れていた。講演はいったん受け入れられたが、後日取り消された。米側に伝えられた説明は「学会が近く病腎移植について結論を出すため時期が悪い」だった。米国ではドナー(臓器提供者)を拡大する動きが進み、がんの病腎移植も報告されていることが背景にあるとみられる。

 学会の関係者は「統一見解を出す前に異論を封じようとする雰囲気を強く感じる」と語る。

 宇和島徳洲会病院の調査委員会では、各学会から派遣された専門委員のうち、日本病理学会の委員が会議の場で、「10年、20年先の医療のために、病腎移植の芽を摘むべきでない」と力説していた。だが、専門委員の最終報告書にこの意見は一行も盛り込まれていない。関係した医師の間では「初めから結論ありきの論議だった」などと批判するメールが飛び交っている。

(2007/03/25 02:57)

                      

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首を洗って待ってろよ!橋下知事の挑戦  知性の勧め

2008-01-28 06:45:40 | 県知事選

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NHK大河ドラマは『新撰組』以来めったに見ないが、偶然見た昨日の『篤姫 』で、薩摩の新藩主・斉彬が鶴丸城に着任する場面があった。

お由羅騒動で脛に傷を持つ藩の重臣達が戦々恐々と殿の裁可を待つ様子が描かれていたが、戦々恐々は大阪府職員も同じことだろう。

橋下新知事の着任を待つ大阪府職員はこのドラマを見ていただろうか。

ドラマでは斉彬は寛大な処置でお目こぼしで藩の団結を図ったが、橋下知事は「私が大阪府庁を解体します」と言っているくらいだ。

寛大な処置はないだろう。

早速テレビインタビューでこんなことを言っていたようだ。

大阪府は破産状態と同じですから、破産した会社の従業員であるという覚悟を持ってもらいたい」。(産経新聞)

身に覚えのある職員は首を洗って待った方がよさそうだ。

橋下知事の抵抗勢力は府議会より府職員だという。

橋下知事よ、東国原宮崎知事が言うように

「長野県の田中前知事を反面教師にして」上手くやって欲しい。

田中知事も県の記者クラブ廃止は評価するがね。

戦々恐々、大阪府庁 財政に難題山積 橋下氏当選

2008年01月28日01時32分

 「大阪府は破産会社と同じ。破産会社の従業員という意識を持ってもらう」。当選後のインタビューで、橋下さんは厳しい表情で言い切った。

 橋下さんを迎える大阪府の幹部の一人は「最大の逆風知事。首を洗って待っている」と浮かない顔だ。橋下さんは太田房江知事が力を注いだ産業振興に否定的で、堺市に進出するシャープ関連企業への180億円補助を「失態」と批判したこともある。

 選挙期間中、「私が大阪府庁を解体します」と訴え続けてきた橋下さんに、職員たちは戦々恐々としている。

 「小学校の運動場の芝生化」「中学校への給食導入」――。府は既に橋下さんが掲げる重点事業と現行制度の調整や実現可能性の検討に着手しているが、市町村主体の事業が多い。子育て支援の担当部は「市町村がついてこないとできない」と及び腰だ。

 歳出削減策の筆頭に挙げられている出資法人の見直しも「いきなりゼロにはできない」と府幹部は頭を抱える。各法人には600人以上が出向し、幹部OBの再就職先でもあるため「人事が回らなくなる」。担当者は「相当汗をかかないといけない」と身構える。

 2月下旬の議会日程を考えると、就任から08年度の予算案決定まで、猶予は1週間。財政担当の幹部は「橋下さんの公約を全く予算に入れないわけにはいかない」。

 橋下さんは、昨年末に発覚した3500億円の「赤字隠し」について、今後は認めないとの立場だ。府幹部は「そう言われたらどうしたらいいか分からない。警察官や教員を含めた給与カットは人材確保に決定的な支障が出る」とうなだれる。

 副知事や特別秘書など人事にも関心が集まる。橋下さんは庁内に若手のプロジェクトチームをつくることを検討し、府も人選を進めている。

 ただ、橋下さんに期待する職員も少なくない。

 「外部の圧力から、私がサンドバッグになります。一緒に汗を」。告示の10日、府庁前に集まった職員約200人に呼びかけた橋下さん。幹部は「この言葉に打たれた職員が多かった。職員をどついてでも改革してほしい」と語った。

                       ◇

断 呉智英】バカの勧め、知性の軽侮2008.1.26 03:16

 一九七二年二月、理想社会の実現を目指したはずの若者たちが凄惨(せいさん)な仲間殺しの末、山荘で警官隊と銃撃戦を展開した。連合赤軍事件である。戦後思想史上で最重要の事件であるにもかかわらず、三十六年の歳月を経て記憶も薄らぎつつある。

 そんな今、若松孝二監督『実録・連合赤軍』を観(み)た。まさに実録。資料に基づいて事件を正確に再現した三時間十分の長篇に一瞬の緩みもない。正攻法の力作だ。俳優たちも熱演、とりわけ永田洋子役と遠山美枝子役の二女優には鬼気迫るものがあった。事件を知らない世代にこそ一見を勧めたい。

 だが「実録」であるが故の限界も知っておくべきだ。最後の方で少年が「俺(おれ)たちは勇気がなかったんだ」と泣き叫ぶ。これは事実だろう。だが正しい答えではない。彼らに勇気は十分あった。なかったのは知性である。

 あの時代既に、ドストエフスキー『悪霊』も、ザミャーチン『われら』も、オーウェル『一九八四年』も、ポパー『歴史主義の貧困』も、タルモン『フランス革命と左翼全体主義の源流』も、普通に読むことができた。革命軍の建設というのなら軍事理論書をほんの十冊でも読むべきだった。しかし、彼らがこれらの本を読んだ形跡はない。

 映画には出てこないが永田洋子は山岳アジトでこう言っている。「私たちみたいに単純バカになって早く過去を総括しちゃってよ」。バカの勧め、知性の軽侮である。連合赤軍だけではない。この頃(ころ)から若者は無知を恥じぬようになった。バカを誇るようになった。

 知性の欠如を勇気の欠如としか言えない少年の叫びは痛々しい。坂口弘の獄中詠にも「リンチせし者ら自ら総括す檸檬(れもん)の滓(かす)を搾るがごとく」とある。搾るべき豊潤な知の実を持たなかったのだ。(評論家)

                     ◇

バカでもオノレのバカを先刻承知しているバカはある意味人生の達人なのかも知れぬ。

同じバカでも一番始末に終えないのは生半可な知識で、己のバカに気がつかず世の中自分達を変えるとか、世論をリードしようとするバカである。

永田洋子などはその典型だろうが、

「私たちみたいに単純バカになって早く過去を総括しちゃってよ」

なんれ言っているところを見ると最後は己のバカに気がついたようだ。

だが、バカと悟るのがちょっと遅すぎた。

宴の後に気がついても、

豚もおだてりゃ木に登るというが、バカをおだてると狂気走る場合があるから怖い。

この頃(ころ)から若者は無知を恥じぬようになった。バカを誇るようになった。

いや、若者だけではない。

いい歳をした大人でも恥を知らないものが増えたと思う方、

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【おまけ】

若いうちだけだよ無知がウケるのは 川口 かよちゃん(毎日新聞 万能川柳)

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