「終わりよければ、全てよし」ではないが、
誰しも亡くなる時には、「思い残すこともなく、安らかに」
逝きたいものである。と言っても人の最後なんてなかなか予測
できるものではなく、想定外の最後を迎えることも実に多い。
今、読んでいる本が、そんな人々の最後を記した「あの人の幕引き」
という歴史に名を残した様々な有名人の、晩年と最後を記した本で
ある。コロンブスに始まり、マルクス、レーニン、ホーチミン、
周恩来、そして、アインシュタインなどが登場する。
ちょっと前に関口宏が司会をしていた「知ってるつもり」という、
ある人物に焦点を当て、その人物の生涯を追った番組があったが、
あの番組の晩年特集のようなものである。
当時、私はあの番組が大好きで良く見ていた。いつの間にか終わって
しまったが、ぜひまた類似する番組でもやってほしいものである。
話がずれたが、人の最後には悲しい幕引きや、謎めいた幕引き、
壮絶な幕引きに、穏かな幕引きと本当に様々である。
では、自分自身の最後は一体どうなのだろうと、想像して見るが、
これが全く思い浮ばないものである。おそらくは、転んで頭を
打ってとか、もちを詰まらせとか、まあそんな程度であろう?
フランス革命で、その座を失った王妃マリーアントワネット。
彼女は処刑されるその日、囚人でありながらも汚れた下着で
死にたくないと考え、知恵を絞りこっそり着替えたという。
彼女の浪費の中でも、その最たるものが衣装代であったと
言われるが、ここまで徹すると、逆に好印象にすら感じる。
その身はよれよれでも、凛として最後を迎えたいものである。
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