ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

旅友と戦場カメラマン

2010-11-15 16:26:34 | つぶやき
先日、戦場カメラマン、渡部陽一特集のテレビを見た。

以前、初めて彼をテレビで見た時は、お笑いの人かと思ったが、
ちゃんと本業の戦場カメラマンをしているようである。

彼のホームページを見るとイラク、チェチェン、アフガニスタン、
ソマリア、そしてコロンビアなどの大きな紛争地はもちろん、そ
れ以外にも、結構、マニアックなところまで取材しているのがわかる。

北方領土や南太平洋ソロモン諸島での大地震、そしてキューバで
チェ・ゲバラの軌跡を追ったり、インドでガンジス河の修行僧を取材、
はたまたジャマイカではボブマーレーの軌跡まで一応、取材している。
このへんは趣味ではないのか…?

私の旅友にも彼と同じような人がいた。その彼とは10年以上前にエジプト
のカイロで出会ったのだが、当時、彼はサハラ砂漠をアフリカ東部のスー
ダンから西アフリカのモーリタニアまでラクダに乗って横断しようとして
いた。かつて、上温湯隆という青年がこのルートに挑み、途中でラクダと
遭難し喝死してしまったという記録が本になっており、それを読んで、
「ぜひ、俺がリベンジを…」ということで決意したらしかった。
その後、彼は結局、ラクダに乗ることが思いのほか大変だったとのことで、
スーダンの隣国、チャドまで行ったところで諦めたそうである。

その彼は、その後、カメラマンを目指している、ということは人伝えに
聞いていたのだが、ちょうど5年前の5月に、突然、「今日発売の週刊
朝日を見てよ…」と彼から連絡があったのである。

すぐに本屋へ走り、週刊朝日を買ったところ、その日発売の週刊朝日の
見開き5ページ分が、彼の写真と記事であった。
西アフリカのリベリアとシュラレオネの内戦を取材したもので、いくつかの
写真には悲惨な光景が写っており、取材の大変さが伝わってくる内容だった。

彼も戦場カメラマンの渡部陽一氏と同じようにアルバイトで金を貯め、せっ
せと紛争地へ出向いていたようで、やっと「メジャーな雑誌に載せてもらえ
たよ」と、とてもうれしそうだった。

なんだかその日は私までうれしかったのを覚えている。そして、なぜか未だに
その雑誌は捨てずに取ってある。

そんな彼は今、どうしてるのだろう…?渡部陽一特集を見て、ふと、彼を思い
出した次第である。


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