ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

タイ版、1杯の汁そば…

2011-08-12 14:08:48 | 時事(海外)
めん1杯が物価の物差しとして良く取り上げられるのはタイも日本も
同じである。

先日、女性初の首相となったタイのタクシン元首相の妹、インラックさん。
彼女の公約のひとつに、最低賃金のアップがある。

それによると現在の日給150バーツ~200バーツ(約400円~約540円)から
一気に300バーツ(約810円)に上げるそうである。地域によっては現在の
倍になるのだ。

すると、現在、一杯30バーツ(約81円)~40バーツ(約108円)している
タイ式そばが、70バーツ(約189円)~80バーツ(約216円)に値上がりす
るだろうとタイの経団連が予想している。

まぁ、人件費の上昇がそのまま響いて70~80バーツというのは、少々オー
バーにしても、それなりにインパクトのある話ではある。

私もこのタイの麺類には大変世話になっている。バンコクには5年前から
通う行きつけの店もある。確か5年前は1杯25バーツ(約67円)だった汁そ
ばが、その後30バーツに(約81円)上がり、1年半前には一気に今の40バー
ツ(約108円)に値上がった。

もっともこの間、路上の屋台から冷房なしの食堂、その後、冷房完備の食堂
へと店の格もグレードアップはしているのだが、円換算して100円を突破した
時には、「ついにタイもここまできたか…」と複雑な思いをしたものである。

1988年に初めてタイに行った時、確か汁そばの価格は1杯7バーツから10バーツ
だった。もっとも当時は1バーツが約5円だったわけで、(現在は約2、7円)
それを考えると、円高が物価の上昇を吸収してしまったことになり、実質は、
それほど値上がってはいない。

しかし、それは円を持つ日本人の感覚な訳で、タイ人にしたらこのところの
諸物価の上昇は、大変厳しいものだろうと思われる。そう思えば、タイ人に
してみたら、このタイミングでの賃金アップは必然とも言えるのかもしれない。

おそらく、屋台の1皿に100バーツを払ってお釣りをもらえなくなる時代は、
すぐそこまで来ているのだろう。

タイもグローバル化の波にのまれ、食べ物にだけは困らないこの国の暮らしや
すさも、徐々に薄れつつあるのかもしれない…。


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