麻生太郎。
総理辞任会見まで残り2週間と迫った。しかし、ルーマニアのチャウシェスクのように大混乱の中、銃殺されることはないから安心だ。ただ静かに官邸を去ってもらえばいい。
★昨日の田原のサンプロ。
冒頭に竹中平蔵が出た。今や日本の混乱の原因は、小泉竹中の構造改革のせいだと、非難が世間に渦巻いていると田原は振った。なぜ混乱を引き起こしたのか、その最大の原因は、すべて官僚主導の下で行なわれたからだ。
さて当時の郵政民営化大臣だった竹中が、何かとんでもない事を喋っていた。まず田原が言うには、日本郵政が保有している200兆円の貯金量で、今もって国債を買い続けているのだという。いわゆる財政投融資だ。それをストップするために民営化にしたのではなかったか。それが総務省の指示の下に、未だに行われていることに当の竹中は、だから民営化をしなければ駄目だと言った。つまり民営化をやったと騒いでいる張本人が、民営化になっていないことを証明したようなものだ。 本ページが何度も指摘しているように、郵政民営化などは、全くのまやかしだ。このカラクリを改めて言うと、日本郵政株式会社は、単なる総務省の委託会社にしか過ぎない。つまり西川善文の日本郵政㈱は、経営権も何も無い。経営権を有し、実際に差配しているのは日本郵政機構であり、総務省なのだ。これは法的にそのように規定し設計されている。例えば、郵便貯金法は民営化法案が成立した際に、廃止されることになったが、2年前に日本郵政が株式会社に改組された瞬間、その郵便貯金法は見事に復活している。そもそも日本郵政株式会社の定款は公表されていない。そんな民間会社があるものか。
さらに竹中は「オリックスへの簡保の宿売却が出来なかったのは、総務省と総務大臣が認めなかったからだ」と改めて批判したが、そういう会社を民間企業とは言わないし、民営化をしたなどと大本営発表したのは、小泉さんと竹中だ。我々は、そういう虚偽と欺瞞には、うんざりだ。
★小泉・竹中構造改革。
竹中は官僚嫌いであった。つまり赤門帝国の吏僚ではないという意味において、赤門官僚とは犬猿の仲であったが、小泉さんの政治基盤は官僚そのものにあった。それが今の混乱を引き起こしている最大の原因なのだ。
例えば昨日、民主党が公約している子供手当て等の給付金を、直接国民に与えることについて細田は、「国民に直接金を回すのは良くない。何も生まない」と口を滑らした。赤門、官僚、2世議員らしい細田の発言だが、つまり金は官僚が回して官僚制を運営していくのが国家経営であり、大衆に直接金を回すなど、とんでもないということだ。それは官僚の天下りを推進する為に、ナントカ機構、ナントカ独法、ナントカ安全協会という天下り先を確保することが、赤門帝国に仕える自民党の至上命題なのだ。つまり官僚から与えられる利権という蜜を舐めさせて貰う為に、自民党がやらねばならぬ仕事なのだ。その結果、今年度だけで54兆円の借金を作り、累計で977兆円の大借金を作った。予算88兆円を組んでも20兆円が国債の元利払いに消えていく。
★格差問題。
派遣労働は今や既定路線だ。中国、インド、ベトナムなどの、一盛り幾らの労働コストに対抗するには、派遣労働が必要だとする産業界の声がある。それが正しいかどうかはここでは論評しない。大事なことは、今の現実的な問題は何かということだ。派遣労働問題の本質は、安全ネットと年収200万円のワーキングプアなのだ。企業は派遣を求める。それが良いか悪いかは別の議論だ。派遣労働が嫌ならば、まともな企業から正社員として求められるように、自己の能力を研鑽する時代に入った。そうでなければ派遣労働者になるか、自営業をやるしかない。そして政治の仕事は、派遣労働者の安全ネットを張ることだ。つまり雇用保険、資格取得支援、ハローワークの見直し、今のハローワークは雇用保険金の給付役所であり、派遣の職業紹介所でしかない。
さて、田原は急に話題を変え、なぜ自民党は国民に支持されなくなったのかと岡田克也に聞いた。岡田は、自民党は1年毎に総理を変え、しかも選挙目当ての総理選びに成り下がったからだと述べた。それに加えて、本ページの見方は、自民党は政治をしなくなった。政治は官僚に任せ、自分達は利権に群がる猿に成り下がった。例えば昨日、製造派遣を決めた時の小泉内閣の官房長官であった細田は、3年経ったら派遣から正規へと切り替える法制度があると見得を切ったが、それは機能していない。現場で何が起きているかと言えば、2年11ヶ月で派遣労働者は首を切られている。つまり派遣労働法に抵触する脱法行為がまかり通っている。それが現実だ。自民党の堕落と欺瞞など、犬にでも食われろ。
(さとしさんへ、仙谷は集金力の問題というより、大将のツラではないですね。謀将で活きるタイプではないですか。頭も弁も切れるけど)
(ムラマサ、鋭く斬る)