麻生太郎、国会本会議。
口をひん曲げて、懐にドスを忍ばせて、これから夜討ちでもやりそうな険しい顔で壇上に立った。
最初の総理就任の口上で、何やら古めかしい言葉を述べていたが、神主の祝詞ではないから、現代風に分かりやすく言った方がいい。
さて、随分、民主党に対して質問を繰り返していたが、それは所信表明ではなく、予算委員会でのクエスチョンタイムだ。
行政権と立法権を握っている与党自民党が、国家経営の指針を表明するのではなく、野党の民主党の考えはどうだこうだと批判し、対案を求めたのは驚きと同時に感心しなかった。
21分に渡る肝心の所信の内容は、日本を強く、明るくするというのは耳に聞こえてきたが、具体的には何も中身はなかった。
「年金問題は地道にやります」、「後期高齢医療は1年を目途に改善します」、「汚染米はしっかり調査対処します」と言うなら、中学の生徒会長の方が、まだましな表現を使うのではないのか。
さてさて、中身が何もなかったでは済まされない。 我が日本をどうするつもりなのか。 利権には目ざといが、国家経営は何も考えていないからナイナイバーだ。安倍さんの美しい国の方がまだましだった。
他方、解散の話が自民内部でかなり割れているという。10月の冒頭か、補正予算成立後かの政治判断だが、麻生は遅い方がいいと漏れ聞こえてくる。
ところで、麻生の演説を聴いていたら、昔の白黒ビデオで見た麻生の祖父・吉田茂を思い出した。それは、吉田総理が、野党の質問に腹を立て、「ばかやろう」と言って、コップの水を野党にかけた。つまり「ばかやろう解散」だ。
麻生を見ていたら、同じことをやるのではないかと思ってきた。
額に青筋を立て、眉間に深いシワを作り、歯を剥き出し、ギラギラの目を細めて野党席を見回し、かかって来るなら俺が相手だと、挑発的な態度を示す筋者が、我が国の総理だというのだから、自民党もいよいよ断末魔だ。
★
アメリカとウォール街と納税者。
アメリカ政府は、公的資金7千億ドル(73兆円)を投入することを決めた。
しかし、米議会下院は29日、不良資産の買い取り法案をきわどく否決した。
ブッシュは再審議に持ち込む考えだが、見通しは極めて不透明になっている。
株価は740ドルも暴落し、ドルが売られた。
ブッシュは、「この救済計画がなければ、アメリカ経済は悲惨なことになりかねない」 と直接声明を出していたのだが。
73兆円はアメリカの国家予算の25%に相当し、日本の予算の90%にもなる。
一方、8月の住宅差し押さえは30万件に達し、前年同月比27%の増になる。
その公的資金をつぎ込む相手はウォール街の、「成功者であり勝ち組」 であるのだから、アメリカ人納税者も怒り心頭だ。
例えば、リーマンのCEOの家は、ベルサイユ宮殿かと思うようなスーパー大邸宅に住んでいるのだから、アメリカの納税者にとって納得できない。
しかし、ブッシュを中心にした円卓会議ではオバマも、マケインも出席して同意したけれど、まだまだ波乱だ。
☆
ミマケインとオバマ
26日に初めて実施したテレビ討論会で、番組を視聴した米国民の51%がオバマが勝利したとみなし、マケイン氏に軍配を上げたのは38%だったことが全米世論調査で判明した。 ディベートはオバマの圧勝だ。 やはり72歳のマケインでは負けだ。
☆
サラ騒動。
マケインは28日、副大統領候補のサラ・ペイリンの発言を撤回した。
サラは、フィラデルフィア市南部のハンバーガーショップで注文したチーズステーキを待つ間、近づいてきた大学院生から、アフガニスタン駐留米軍がパキスタンに越境するべきか質問された。
サラは、「必要であれば、無論そうするべきだ」と答えた。 しかしこの発言は、オバマと同じ意見だった為、マケインは慌てた。
というのも、マケインは、パキスタンへの一方的侵攻に積極的だとして、オバマを批判したばかりだった。 サラは、やはり無知だった。 恐らく政治権力は好きであっても、政治に興味はないし、新聞を読むこともないだろう。
(ムラマサ、鋭く斬る)
口をひん曲げて、懐にドスを忍ばせて、これから夜討ちでもやりそうな険しい顔で壇上に立った。
最初の総理就任の口上で、何やら古めかしい言葉を述べていたが、神主の祝詞ではないから、現代風に分かりやすく言った方がいい。
さて、随分、民主党に対して質問を繰り返していたが、それは所信表明ではなく、予算委員会でのクエスチョンタイムだ。
行政権と立法権を握っている与党自民党が、国家経営の指針を表明するのではなく、野党の民主党の考えはどうだこうだと批判し、対案を求めたのは驚きと同時に感心しなかった。
21分に渡る肝心の所信の内容は、日本を強く、明るくするというのは耳に聞こえてきたが、具体的には何も中身はなかった。
「年金問題は地道にやります」、「後期高齢医療は1年を目途に改善します」、「汚染米はしっかり調査対処します」と言うなら、中学の生徒会長の方が、まだましな表現を使うのではないのか。
さてさて、中身が何もなかったでは済まされない。 我が日本をどうするつもりなのか。 利権には目ざといが、国家経営は何も考えていないからナイナイバーだ。安倍さんの美しい国の方がまだましだった。
他方、解散の話が自民内部でかなり割れているという。10月の冒頭か、補正予算成立後かの政治判断だが、麻生は遅い方がいいと漏れ聞こえてくる。
ところで、麻生の演説を聴いていたら、昔の白黒ビデオで見た麻生の祖父・吉田茂を思い出した。それは、吉田総理が、野党の質問に腹を立て、「ばかやろう」と言って、コップの水を野党にかけた。つまり「ばかやろう解散」だ。
麻生を見ていたら、同じことをやるのではないかと思ってきた。
額に青筋を立て、眉間に深いシワを作り、歯を剥き出し、ギラギラの目を細めて野党席を見回し、かかって来るなら俺が相手だと、挑発的な態度を示す筋者が、我が国の総理だというのだから、自民党もいよいよ断末魔だ。
★
アメリカとウォール街と納税者。
アメリカ政府は、公的資金7千億ドル(73兆円)を投入することを決めた。
しかし、米議会下院は29日、不良資産の買い取り法案をきわどく否決した。
ブッシュは再審議に持ち込む考えだが、見通しは極めて不透明になっている。
株価は740ドルも暴落し、ドルが売られた。
ブッシュは、「この救済計画がなければ、アメリカ経済は悲惨なことになりかねない」 と直接声明を出していたのだが。
73兆円はアメリカの国家予算の25%に相当し、日本の予算の90%にもなる。
一方、8月の住宅差し押さえは30万件に達し、前年同月比27%の増になる。
その公的資金をつぎ込む相手はウォール街の、「成功者であり勝ち組」 であるのだから、アメリカ人納税者も怒り心頭だ。
例えば、リーマンのCEOの家は、ベルサイユ宮殿かと思うようなスーパー大邸宅に住んでいるのだから、アメリカの納税者にとって納得できない。
しかし、ブッシュを中心にした円卓会議ではオバマも、マケインも出席して同意したけれど、まだまだ波乱だ。
☆
ミマケインとオバマ
26日に初めて実施したテレビ討論会で、番組を視聴した米国民の51%がオバマが勝利したとみなし、マケイン氏に軍配を上げたのは38%だったことが全米世論調査で判明した。 ディベートはオバマの圧勝だ。 やはり72歳のマケインでは負けだ。
☆
サラ騒動。
マケインは28日、副大統領候補のサラ・ペイリンの発言を撤回した。
サラは、フィラデルフィア市南部のハンバーガーショップで注文したチーズステーキを待つ間、近づいてきた大学院生から、アフガニスタン駐留米軍がパキスタンに越境するべきか質問された。
サラは、「必要であれば、無論そうするべきだ」と答えた。 しかしこの発言は、オバマと同じ意見だった為、マケインは慌てた。
というのも、マケインは、パキスタンへの一方的侵攻に積極的だとして、オバマを批判したばかりだった。 サラは、やはり無知だった。 恐らく政治権力は好きであっても、政治に興味はないし、新聞を読むこともないだろう。
(ムラマサ、鋭く斬る)