みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

川瀬巴水の風景画、そして「花星賛歌」

2006年01月29日 | 絵・写真・美術館
土曜の夜、テレビ東京系列で放送されてる「美の巨人たち」がいい。
まず、音楽。番組中、背景で流れる音楽も、けっこう気になるのだけど、特にエンディングの普天間かおりが歌う「花星賛歌」が特にお気に入り。アジア、沖縄的な香りで郷愁を誘うメロディー。胸倉ググッと掴まれ系。一青窈の「もらい泣き」にもちょっと似てますね。ここで試聴できます。シングル買おうかな。

昨晩、取り上げられていたのは川瀬巴水(かわせ・はすい)の新版画。
まさに浮世絵ルネサンス。静かなぬくもりのある懐かしい風景。番組の最後、巴水の絶筆「平泉金色堂」と共に紹介されていたのが、リンボウ先生の「夕暮巴水」から取られていた詩「ゆきみち」。この詩の朗読と「花星賛歌」が流れる中、「平泉金色堂」のアップが静かに動いてアニメーションのよう!なのには、けっこう感動。


 ゆきみち

 ふみしめてあるけば
 あなうらがつめたい
 でも、じっとしたをみて
 きしきし
 ゆきふみしめてあるく

 かぎりのあるみちは
 いつかはきっとおわる
 そう、こころにねんじて
 きしきし
 ゆきをふみしめてあるく

 注)あなうら・・・足の裏

川瀬巴水の版画は、渡邊木版美術画舗のホームページで、いろいろ見られますね。大変充実してる。まるで日本的な美しさの見本帳。つい見入ってしまう。旅に出たくなる。風景写真の構図のテキストとも言える。
あと、なんとなく宮崎アニメの暖かい雰囲気と通じるところがあると思いません?もちろん、巴水の方が元祖だけど。遠く浮世絵の絵師の時代から、絵心、美意識は連綿と受け継がれている、繋がっているんだなぁ・・・。

巴水の展覧会は各地を巡回するようなので、是非、足を運びたいと思う。
(「平泉金色堂」の絵は、こちらから借用させて頂きました。)
コメント (2)
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