太陽光発電による大規模自然破壊が京都にもやってきた。
県境を接する南山城村と三重県にまたがる丘陵地を皆伐してメガソーラーを作る計画が持ち上がっているそうだ。(京都新聞12月23日)
小規模破壊は丹波や丹後でもあったし、耕作放棄地や河川敷、破綻したゴルフ場跡地のソーラー化はちょこちょこあったけれど、これほど大規模な破壊は京都では初だと思う。
八ヶ岳南麓や九州での同じような太陽光発電による自然破壊は過去記事でも書いた。
消滅危機自治体の1つである南山城村にとっては税収増が期待できる大型プロジェクト。少数の心配する村民は出たとしてもおそらく“粛々”と計画は進められるに違いない。
さて、「再生可能エネルギー教」の熱烈な信者、京都のおエライ「環境活動家」サンたちがこの降って沸いた問題にどのように対応するのか見ものだ。まあ、「再生可能エネルギーは推進すべきだが、自然環境、景観を大きく変えることは慎重に。」などと当たり障り・中身のないコメントに終始するのがせいぜいだろうけど。
ところで、本事件を取材し記事を書いた京田辺・学研総局の住吉記者はまだ入社2年目だそうだけど、本記事にはジャーナリストらしい批判的視点、記者魂の香りを感じた。
太陽光発電ムラの連中が住民説明会などで「メガソーラーの耐用年数は30年」と説明する中、「太陽光パネルの寿命は通常17年(土地環境によってはもっと短い)」とされていることをご存知なのはそこそこ勉強されていることを感じさせる。
本当はもっと問題点をえぐった記事を書きたかったのだろうけれど、まだ“ペーペー”の彼にはこれがせいいっぱいだったのだろう。ジャーナリズムの御用化が懸念される昨今、彼の今後に期待したい。大きな組織につぶされそうになって迎合してしまわないことを祈ります。