先日、行きつけの生協で運よくゲットしたバター。こんなものがネタになる世の中になったなんて、貴重品だ。
しかし、このところはまた品切れが続いている。ヤフオクにでも出してみようか。
これまた行きつけ、出町商店街の肉屋さんのメンチカツ。安くておいしいのでよく利用している。。
ところが、100円だったのが120円になっていた。20%もの値上げだ。肉、小麦、パン粉、油などの原材料が全て値上がりし、値上げせざるをえないのだとか。
そのうえ、包装もこれまでは薄く切った木の包装材だったのが紙袋になった。揚げ油が滲みて袋が破れてしまった。
野菜はその気になれば、誰でもまあまあ自給できる。よく自給というと野菜の自給で満足している人が多いが、問題は、乳製品、畜産品、小麦、油、大豆製品だ。全ての人が個人で自給するのはなかなか難しいだろう。
「自由化」された米と違って、小麦には「前年度の価格の±7%以内に価格を抑えないといけない」という、規則があるそうだ。だからといってこの範囲を外れそうになっても政府が特に価格保証など調整するわけではない。小麦農家は生産コストが上がっても販売価格を7%以上は上げられず、逆に豊作で価格を7%下げても売れなければそれまで、という奇妙な規則だ。おまけに小麦は専用農業機械など米よりコストが高くつくようだ。
2年ほど前、タンパク質の自給源として山羊の飼育を考え、山羊牧場でしばらく研修させてもらったことがある。植物と違って動物は毎日世話しないといけない。休み無しだ。その牧場でも、オーナーは休みが取れるが、飼育の現場担当者は安給料で休みも取れず、大変な作業を連日こなしていた。とても誰もができるものではないと思った。しかも家畜というのは予想以上によく食う。その牧場でも飼料の自給までは手が回らず、結局外国産の飼料を買って与えていた。そのコストがまたバカにならないし、飼料自体の輸入がストップしたら一巻の終わりだ。
燃油高騰で海産物にも影響が出ている。魚を釣って自給すればよいとのん気なことを言う人もあるが、日本人全員が魚釣りをしだしたら、またたくまに日本の川や磯からは魚が消えるだろう。
やはり国として畜産物・乳製品、海産物自給体制をどうしていくのかが問われている。