いよいよお手上げ状態の福島原発。信じられないTV報道が。
不謹慎ながら、“打ち水大作戦”だけでもハラハラしていたのに、何をトチ狂ったのか東電は放射性物質の飛散防止に原発を“ふろしき”で包むだの、ガレキを“ノリ”で固めるみたいなことを考えているらしい。もはや正気の沙汰とは思えない、ギャグマンガの世界だ。
“優秀?”な科学者、技術者、“知識人”がいるはずの日本で、こんな馬鹿げた話が誰も物言わずまかり通るなんて。日本の科学、技術力、危機管理能力ってたかがこの程度のものだった。
日本は、東電はもちろん、政府、エラそうにしゃべる割に役立たずの学者知識人どもを含めて、子供だましの破綻引き延ばしをするしか能がないことを露呈してしまった。
このまま日本人に任せていては自国の原発ビジネスへの影響も避けられないと危惧し始めた米、仏に、恩着せがましく乗り出されてももはや返す言葉もなく、従してケツを拭いていただくという屈辱的で情けない事態となってしまった。米・仏の真の目的はミエミエ。日本のケツを拭いてやることで、災い転じて自国の原発(技術)を売り込む一大セールスキャンペーンの場にしようというわけだ。
セールスマンとしては、たかがベトナムごときから原発引き合いをもらったくらいで嬉々としていた菅など足元にも及ばないサルコジは、機をみるに敏で急遽中国外遊を短縮して米に先んじて乗り込んできた。サルコジ・菅の共同会見は、日本のこれまでの特攻隊的事故対応とあいまって、太平洋戦争敗戦当時の、コーンパイプを吹かしながら胸を張って、ショボクレチビ天皇を従えて写真に納まっていたマッカーサーを彷彿とさせるものであった。
これからのシナリオ。
米は無人偵察機で事故直後からすでに情況を逐一観察、いずれ日本は「助けてくれ」と泣きついてくるに決まっていると高見の見物をしていたところが、仏に出し抜かれてしまった。
それはともあれ、原発は表の顔、ウラの実体は軍需産業のアレバもGEも、無人偵察機や放射線測定機など観察とモニタリングにしか使えず事故の収束には直接役に立たないロボットだけでない、工作作業もできる無人ロボット兵器をすでに開発している。もちろんそんな物は軍事機密で表には出てこない。しかし、ただ手をこまねいて事態を泥沼化させてしまった日本のケツ拭きのために、これらを秘密裏に(多少バレてしまうのは仕方ない、ビジネス優先)動員して収束を図ってくるだろう。
そして行き着くところは結局「石棺」だ。チェルノブイリに見るとおり「石棺」化は処理完了までに数十年、数百年の長期管理とリスク・経済負担を要することになる。しかし彼らは、そんなことは知ったこっちゃない。とりあえず封じ込めてしまえばヒーローとなる。原発さえ売れればそれで良いのだ。後の長い苦難は日本に押し付けておけば良い。尻拭いしてやったのだから文句は言わせない。
ま、これがもし米で起きた事故だったら、事故処理後の膨大な放射性廃棄物は使い古しの“ディスカバリー”にでも詰め込んで宇宙のどこかに捨ててしまうのだろうけど。
福島原発事故はもはや日本の手を離れ、米・仏の原発ビジネストップランナー競争の場へと転化した。