WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

「都会にすむセミたち」

2007年08月30日 | 環境・エコ・共生・持続・温暖化とか・・

セミはカメムシの仲間!であることをこの本で初めて知った。

 それはさておき、812日の「セミごよみ」でも書いたように、京都でも私が子供の頃と比べるとやたらクマゼミが増え、ニイニイゼミをまったく見かけなくなった。「地球温暖化と何か関係があるのだろうか?」という疑問もわいたがよく分からない。クマゼミの分布地域の北上については、マスコミで「温暖化の影響」をにおわせる論調もあり、誰かきちんと調べた人はいないのかとネット検索してみたが意外にないのである。そんなこんなでもやもやした気持ちが残っていたところ、あった!やっぱり調べた人はいたのだ。

 ただしこの本では「セミの分布や増減と地球温暖化との関連性について」、「環境屋さん」が期待するような結論は示されていない。この本のよいところは、この問題を考察するためには現状の蓄積データでは限界があること、現状のデータではどこまでのことが言えるかを冷静、公正に説明し、科学的なものの見方・考え方について「セミと温暖化」を例に分かりやすく示しているところにある。

 20032004年にいくつかの都市でセミの分布を調べたところ、大阪ではクマゼミ、和歌山では大阪より温暖なのにアブラゼミが多く、名古屋もアブラゼミが多い、東京ではアブラゼミとミンミンゼミ、仙台ではミンミンゼミ、札幌ではアブラゼミが多いが他で見つかっていないエゾハルゼミ、エゾゼミが見つかり、福岡・鹿児島ではクマゼミが多いだろうという予想に反してアブラゼミの方が少し多かった。これらの結果からクマゼミの生息には、温暖である以外に都市的環境が有利に働いていることが推測された。

 大阪でも1980年代頃からクマゼミが増え始めたと多くの人が証言しているが、きちんと調査した記録はない。「前年と比べてクマゼミが増えた」というとマスコミなどはすぐ「地球温暖化の影響」と騒ぐが、科学的データに基づく検証は行われていないのでなんとも言えない。

 温暖化とセミの数と分布とに関連があるかどうかを考察するためのデータとしては2つの調査結果が得られている。1つは、1993年からセミの抜け殻の数を数える調査で、セミの数は毎年ごとに増減を繰り返しており、4年ごとの合計で比較するとほぼ一定であるという規則性があることがわかった。2つめは、8月の平均気温が25.1℃以上かつ1月の平均気温が3℃以上の地域でクマゼミの発生が見られそれ以外の地域ではほとんど見られないことがわかった。しかし、これらの結果からただちに温暖化と結びつけるのは早計である。 

 セミの分布と増減についてのデータがとられ始めたのは90年代以降であり、温暖化が話題となる以前のデータがなく比較ができない。その他の様々な生物や生態系への地球温暖化の影響についても科学的に考察するに足る基礎データの不足は否めないケースが多い。例えばマツタケの発生と温暖化との関連についてもまずは考察に耐えるだけのデータの蓄積が必要であろう。

 考えてみるとセミだけでなく、海面上昇や異常気象など温暖化の影響と言われている事象についても、一体どの程度批判に耐えうる科学的検証が行われているのか疑問がわいてくる。こうした自然環境の変化にすぐ「温暖化の影響があるのでは?」と考えてしまう思考回路自体、すでに洗脳されている証かもしれない(くわばら、くわばら)。

 私はどちらかと言えば「環境保護派」「エコ派」であると思う。少なくとも「地球温暖化」や「自然環境破壊」と言われるような問題は確かにあるかもしれない、どうもありそうだという問題意識は持っている。しかし、どういう意図が働いているのか分からないが、最近の環境、エコブームは、疑問をさしはさむことを許さない「環境ファッシズム」とでも言いたくなるような情況を呈している。「地球温暖化」と結びつけてものを言うとマスコミにもてはやされ、予算も獲得できるということでこれらをネタにする「エコ屋」、「環境屋」、「温暖化屋」とでも呼んだ方がよいような人たちが目につき過ぎる。「環境にやさしいエコ商品」を売ったり、初めから温暖化ありきの「研究」や「エコイベント」で金とエネルギーを浪費しているような「本末転倒」のような人たちもいるから始末が悪い。そんな中で、「環境ファッシズム」に異論を唱えている人たちも少数ながらいることはいる。そちらに組するわけではないがこういう現状だからこそそうした意見にも耳を傾けたいものだ。「反環境ファッシズム」本についてはまた改めて書こうと思う。


「日本焼肉物語」 -焼肉の日に-

2007年08月29日 | 面白かった本

 昨日は日本中が皆既月食で盛り上がった。

 そんなこととは関係なく、今日は「焼肉の日」(8月29日)である。いろいろな政治的、経済的思惑でやたら「~の日」が氾濫するようになってしまった日本では、皆既月食と違って「焼肉の日」もいまひとつ盛り上がらない。知らない人も多いだろう。
 「のどもと過ぎれば...」の日本人の国民性で、今は忘れ去られた感のあるBSE騒動で青息吐息(かどうか知らんが)の「焼肉屋さん」がかわいそうだから今日は「焼肉」へのエールをこめて「焼肉」薀蓄本の紹介を。

 本書は「焼肉」と「焼肉屋」の誕生物語である。
 日本で最初に「焼肉」を提供した店は東京の「明月館」と東京で創業した翌年大阪千日前へ移転した「食堂園」であった。ただし当時は「焼肉」専門の「焼肉店」ではなく、「焼肉」は朝鮮料理屋の数ある朝鮮料理メニューの一つであった。

 「焼肉」専門店が現れて「焼肉屋」と呼ばれるようになったのはそんなに古いことではなく、1980年代のことだそうな。本書によると日韓条約成立後、韓国系在日(民団)の勢力増大に伴って「焼肉」を出す料理屋は「朝鮮料理屋」か「韓国料理屋」かでもめ、妥協の産物として「焼肉」専門の朝鮮(韓国)料理屋を「焼肉屋」と称することになったとか。こんなところにも朝鮮半島分断統治の歴史的悲劇の影響が及んでいたのである。
 そもそもタレにつけて食べる「焼肉」は、朝鮮料理の「プルゴギ」を在日が日本人向けにアレンジした日本独特の料理で、本場「プルゴギ」はもともとタレなどつけずに食べる「焼肉」である。今ではタレにつけて食べる日本式「焼肉」が逆輸入されて当地の韓国料理屋でも出されるようになっている。
 ではバーベキューはどうなんだろう?在日の発明した日本式「焼肉」を今度は日本人が逆々輸入?して、さらに野外家庭料理として発展させたものであろうか。侵略にまつわる悲劇はいただけないが、このようなキャッチボールを通してそれぞれの国の食文化というものも変化し発展していくのだろう。


8月27日 山本山

2007年08月27日 | まつたけ

「上から読んでも山本山、下から読んでも山本山」はさておき...
 宇治田原の山本さんの山(山本山)でマツタケ増産のための山整備の一環として散水灌漑事業計画の検討会が行われ、水源やタンク設置場所、散水方法などについて現地調査と具体的プランを話し合った。マツタケ博士の吉村先生、山主の山本さん、宇治田原マツタケ研究会の会長さん、ランドデザインの中村さん、機材設備の猫田さんと各部門の専門家もそろって、山本山の増産計画は着々と進行している。増産成功のあかつきにはまつたけパーティーにご招待いただけるのを楽しみに。
  
 あわせて前回、私の宿題であった気温、地温観測用「百葉箱」試作品の評価と設置も行った。
  


ロバのおじさん

2007年08月26日 | えぶりでいず3丁目の夕日

♪~ロバのおじさん、チンカラリン、チンカラリンロンやってくる~、ジャムパン、ロールパンできたて焼きたて いかがですぅ~、チョコレートパンに(も)アンパンに(も)~、なんでもありますチンカラリン

こんな歌を流しながら、ラーメン屋台のような馬車を馬が引いてやってくる。
10円玉をにぎりしめた子供達が、いっせいに辻々からかけよってくる。
ふかふかの蒸しパンを買って、ワイワイ言いながらその場で食べる。

「ロバのパン」なのにロバではなくデカイ馬だった。「なんやロバちゃうやん」(しかも後年は車になってしまった)。売ってるのは蒸しパンだから、「焼きたて」はおかしいやろ、「蒸したて」やろが、と突っ込みたくなるが、当時のガキどもにはそんなことはどうでも良かった。うまいおやつだった。周りは一時子供達の社交場になった。

調べたら今でもやっているそうだ。 「ビタミンパン連鎖店本部」(2005年で更新ストップ中
「ビタミンパンチェーン店本部」ではなく「...連鎖店本部」アハハ。ローソンだったらローソン連鎖店!いいなあ、いい。

がんばれロバのパン! 
  


8月25日 母屋もやっ!

2007年08月25日 | ログハウス

母屋を入れた。かなり家の形をイメージできるようになってきた。
それにしても、今日もムチャクチャ暑かった。母屋2本作ったら頭がモヤモヤになった。先日のニュースで、ニューヨークでは真夏なのにコートを着るほどの寒さになったとか言っていた。気象が不安定なのは確かだ。


なつかしの百葉箱

2007年08月22日 | 一日一作

 マツタケ山の温度、湿度データを取るため百葉箱を作った。材料費約5000円。
 ネットで調べたら販売しているところは一社しか見つからなかった。同じくらいのサイズの市販品は15万円近くもしていた。まあ、百葉箱自体がすでに「おもしろ博物館」のカテゴリーに入れたほうがよいくらいだから、この値段も仕方ないだろう。
 エブリデイズ三丁目の夕日のころ、小学校には必ず百葉箱があった。二宮金次郎像とともに日本の小学校のシンボルであった。   
 気象庁では百葉箱は90年代初めに文字通り“お払い箱”になってしまった。現在、地方観測所での気象観測はアメダスや通風筒に収められた電気式温度計、湿度計が使われている。百葉箱は理科教材として小学校や青少年科学センターなどにわずかに残っているだけだ。


「夕日の丘」

2007年08月19日 | 面白かった本
 雑誌である。業界誌といったほうが当たっている。何の業界かはもうお分かりだろう。まだ分からないという方のために、本号の目次はこんな具合である。

特集 全国の市の花と木
私たちのふるさとが日本一シリーズ
.......-略-
美人と麗人のちがい
.......-略-
山城温泉が北陸随一になったのは
頼朝はなぜ鎌倉に幕府をひらいたのか
.......-略-
落ちてもともと受けたバスガイド
お嫁にいっちゃった皆さん
また言っちゃったコーナー

 もうお分かりだろう。弘済文庫も顔負けの雑学と内輪情報のオンパレードである。
本の入手先は姪っこ。モーニング娘。ばりのキュートな子でかなりの人気ガイドだった。ファンレターも結構もらったそうだ。
 この業界、一般人には身近なようで意外にベールに包まれた、あらぬ妄想を膨らませられる、ある意味芸能界以上に興味をそそられる「禁断の園」なのだ。

 お客が観光中、ガイドさんと運転手さんはどうしているのだろう?ロマンスが芽生えたりするのだろうか、などという下衆のかんぐりから、車酔いはしないの?立ちっぱなしで足が太くならないの?といった余計なお世話から、一人前になるまでどんな訓練を受けるのか?、あちこちの観光地へいけていいな、お勧め穴場は?などなど聞きたいことはたくさんある。この雑誌は、そんなこんなの疑問にも答えてくれる上に、目次にあるようないろいろなジャンルの雑学も知ることができる。ガイドさんの携行に便利なように小さいが、数ある業界紙誌の中でも一般人にとってもピリリと面白い本なのだ。

さて、そんな記事の中の「また言っちゃったコーナー」から観光土産の内輪話記事を一つ。
旅行会社の観光旅行で連れて行かれる土産物屋は観光業者とつるんでいる、と言うのはまあ周知の事実だが、以下はとある海沿いの観光地の土産物屋でのこぼれ話。

『...店頭で焼いて試食させている干物は、...一等品の荷崩れした切れ端。一等品だから切れ端にしても、脂がのっていてその風味は太鼓判もの、ところが客が買っていく(買わされている?)のは、三等品とか四等品の安物...』

『...客は「やっぱり日本海の魚介類は新鮮で、値段も安い」と笑顔を見せ、大型バスの横腹の大きなトランクに、これでもかというほど発泡スチロール箱をつめ込んでいる。わざわざ○○まで行って「築地の魚」を買わされなくても...』

「そんなことは知ってるよ」と訳知り顔をするのも結構だが、こうした不正もそんなふうに斜めに見て真剣に怒らない風土が、不二家やミートホープ、白い恋人など多発する食品偽装をも許すことにつながっているのではないだろうか。

棟上っ!

2007年08月18日 | ログハウス
ようやくここまで来た。1年4ヶ月であった。週一だから実質約60日、午前中は飲んだくれてるし(私は飲みませんけど..)シロウトで失敗はするし、まあこんなものなんだろう。でもまあ自分でも何とかやれそうな気にはなってきた。

♪六甲おろーしに~...

2007年08月15日 | 好きなうた
 久しぶりに阪神の試合を見に行った。対中日戦、初めての大阪ドーム。5:1で勝った。しかも勝ち方が良かった。見所も多い好試合だった。

 監督の個性が見えて面白かった。7回までは1:1で緊迫の投手戦。8回表、1死ランナーなしで落合監督は好投の山井をそのまま打席へ。結果8回は0点。一方岡田監督は7回ウラ、こちらもまあまあ好投の先頭打者ボーグルソンに迷わず代打。結果は三者凡退だったが次の8回ウラの大量リードにつながった。
 落合監督は、データやセオリーより選手のやる気の腰を折らないことを最優先しているように見える。実際、投手もよほどのことがないと交代させずに引っ張ることが多いし、代打もあまり出さない。対して岡田監督はチームの勝利の確率を上げることが最優先のようだ。プロ野球としてはこちらがむしろ正当なのだろう。どちらが良い悪いではなく、監督も個性のある采配をしてくれたほうが見ているほうは面白い。

 試合内容も良かった。8回ウラの阪神の攻撃は赤星、シーツ、金本のベテランがお膳立てをして林、桜井の若手で加点するという、今後を期待させる試合運びだった。投手も上園ら生え抜きの若手が育ってきている。

 巨人は負けた。最下位の広島に負けた。4番クラスを6人も並べて負けた。勝って当たり前なのに負けた

 ドーム球場というのは涼しくて快適ではあるが甲子園のような風やグラウンド状態も考えなければならないという面白みはない。
 それにしても、なぜあの最もくそ暑い不健康な夏場の甲子園で、まだ若い将来ある高校生に体を壊すような野球をやらせるのか。高校野球こそドーム球場でやればよいではないか。まあ、「熱闘甲子園」ならぬ「熱闘大阪ドーム」ではなあ、確かに観客は減って商売としての高校野球はなりたたなくなるかもしれないけれど。

ツトムちゃん

2007年08月13日 | すごい人たち
 長ぐつで...100名山を制覇!?した人。バカと紙一重と言うか、これは文句なしにすごい。遭難しなかったからすごいけど、遭難していたらただのバカだ。山へ行くのも気が向いたら軽トラでふらっと行くんだそうな。「ちょっと山へ散歩に行ってくるは」みたいなノリで長ぐつでひょいと登ってこられたら“槍”も“穂高”も面目丸つぶれだろうな。格好ばっかり金かけて、林道をこっそり行ける所まで車で登って、証拠写真撮って帰るのが目的みたいな最近の登山者(私^^;)に比べたら、このお気軽さ加減はやっぱりすごい。

セミごよみ

2007年08月12日 | 環境・エコ・共生・持続・温暖化とか・・

などという言葉があるのかどうか知らないが、少年の頃は6月のニイニイゼミから9月のツクツクボウシまで、セミの声に夏の時の移り変わりを感じたものだった。
 ニイニイゼミの声を聞かなくなって久しい。ミンミンゼミやヒグラシの声を聞くことも少ない。アブラゼミの声にクマゼミが勝ち始めるのも早くなった気がする。東京でもクマゼミが増えたらしい。九州から持ち込まれた街路樹にクマゼミが潜んでいたとする説もあるようだが。京都より暑いと思っていた小豆島では、7月末すでにツクツクボウシが鳴いていた。大江ではまだヒグラシがにぎやかである。夏、セミの声に時のうつろいを感じられることはなくなってしまったが、地域を感じられるようにはなってきているらしい。


3個目トラス完成!

2007年08月11日 | ログハウス

いや~、「熱」かった。「暑い」などという、生易しいものではありませんでした。今夏最高だったらしい。そんな中ぶっ倒れるものもなく3個目のトラス=ピンクトラス?をとにかく上げることができました。難しかったけれど改めてみてもなかなか美しいデザインのトラスです。


8月9日 宇治田原町マツタケ山見学

2007年08月10日 | まつたけ
宇治田原町でマツタケ山整備をしている「宇治田原マツタケ研究会」の研修会に参加し、メンバーの山本さんの山を見学してきた。これから散水設備を設置し地温、土の含水率などのデータを取り発生との関連を調べる計画とのこと。普通のマツタケ名人と言われる人たちや山主は経験だけに頼るのが常だが、科学的なデータに基づく整備をしようとされているのには敬服した。「まつたけ十字軍」からも吉村先生はじめ代表が参加し協力して進めることになった。