トランプ氏は、都合が悪いと突飛なことをする。あちこちに、時々、そういう振る舞いをする人物がいる。
しかし、今回のトランプは、あまりに非常識。FBIは、政権に打撃となるロシア疑惑について、3月から捜査を開始、しばらく前に追加予算を要求していたという。そこに、一昨日9日、突然、FBI長官を解任した。
異常なことなので、報道を確認してみた。そして次を記録しておく。
まず、発端の事件は
「●トランプ陣営の共謀疑惑捜査=ロシア選挙介入、政権に打撃-FBI/時事 2017/3/21」
「●トランプ政権、側近にもロシア疑惑 クシュナー氏、調査同意/日経 3/29」
「●トランプ氏とロシアめぐる疑惑文書 BuzzFeedによる全文公開とその反応/"BuzzFeed 1/12」。
そして、今回の解任劇。
●トランプ大統領、FBI長官を電撃解任 対ロ疑惑を捜査中/AFP 2017年05月10日
●コミー前FBI長官、解任前にロシア捜査資金の増額求めていた/ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 5月11日 02:33
●トランプ米大統領 FBI長官解任 露疑惑の捜査中に 司法省勧告受け/毎日 5月10日
●米大統領、FBI長官を解任 ロシア疑惑捜査に影響か/東京 5月10日
●米大統領、FBI長官を解任 クリントン氏不訴追原因か/共同 5/10
●トランプのロシア疑惑隠し? FBI長官の解任で揺らぐ捜査の独立/newsweekjapan 5月10日
●FBI長官解任「大統領の決定に失望した」 共和党重鎮/朝日 5月10日
●米FBI長官解任、政権の意図に与野党から疑念/CNN 5.10
●【トランプ政権100日】トランプ氏のFBI長官解任は「疑惑の隠蔽」 民主党が批判/産経 5.10
●トランプ氏「民主党は悲しむふり」 FBI長官解任で反論/日経 5/10
なお、今朝の気温は14度。が、外は霧雨だったので、夜半までの雨で路面が濡れていることも併せて、ウォーキングは休止。管理者のgooブログから通知された昨日5月10日の私のブログへのアクセス情報は「閲覧数3.820 訪問者数1,217」だった。
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●トランプ大統領、FBI長官を電撃解任 対ロ疑惑を捜査中
AFP 2017年05月10日
【5月10日 AFP】(更新、写真追加)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は9日、連邦捜査局(FBI)のジェームズ・コミー(James Comey)長官(56)を電撃的に解任した。コミー氏は、昨年の大統領選の期間中、トランプ氏の側近らがロシアと共謀して投票結果に影響を及ぼそうとした疑惑の捜査を陣頭指揮してきた。今回の措置には野党・民主党だけでなく身内の共和党からも批判の声が上がっている。
コミー氏の更迭はホワイトハウス(White House)が発表した。ショーン・スパイサー(Sean Spicer)大統領報道官は記者会見で、ジェフ・セッションズ(Jeff Sessions)司法長官とロッド・ローゼンスタイン(Rod Rosenstein)司法副長官の勧告を受け入れたと説明した。
トランプ氏はコミー長官に宛てた書簡で「即時あなたの職を解く」と伝達した。ホワイトハウスは声明で、直ちに後任の人選に入るとしている。
ローゼンスタイン副長官のメモによるとコミー氏解任の理由は、大統領選でトランプ氏と争った民主党のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏の私用メール問題の捜査を適切に処理できなかったこととされている。
クリントン氏は2日、この問題の捜査再開をコミー氏が大統領選の投票日直前に公表したことが敗北の主な要因の一つになったと非難。コミー氏は翌日、上院司法委員会(Senate Judiciary Committee)の公聴会で証言し、自身が選挙結果を左右したと考えると「吐き気」がするとしつつも、捜査再開以外の行動は取れなかったと説明していた。
■与野党から批判
いずれにせよ、捜査の不手際は解任の表向きの理由にすぎない。コミー氏の下でFBIは、ロシアがトランプ氏に有利な結果になるように大統領選に干渉したと結論づけていた。さらに民主党がロシアの干渉について独自調査も求める中、コミー氏の解任によって事実を隠そうとしているとの疑惑が持ち上がっている。
民主党の上院トップ、チャック・シューマー(Chuck Schumer)院内総務は記者会見で、トランプ氏から電話で解任について伝えられた際、「あなたは大きな過ちを犯そうとしている」と警告したと明らかにした。
与党・共和党からも異例の批判が出ている。上院情報特別委員会(Select Committee on Intelligence)の委員長を務めるリチャード・バー(Richard Burr)議員は「解任のタイミングと理由に困惑している」と発言。ジャスティン・アマッシュ(Justin Amash)下院議員もトランプ氏の書簡の一部は「不可解」だと指摘した。
FBI長官の任期は10年で、コミー氏の就任は4年前。およそ100年に及ぶFBIの歴史で、任期途中で長官が解任された例はコミー氏以前では1度しかなかった。
また、捨て身ともいえるトランプ政権による今回の解任劇に関しては、リチャード・ニクソン(Richard Nixon)大統領がウォーターゲート(Watergate)事件の特別検察官を解任した例と比較する声も上がっている。この解任は結果的にニクソン政権の崩壊を加速させた。
●コミー前FBI長官、解任前にロシア捜査資金の増額求めていた
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2017 年 5 月 11 日 02:33
【ワシントン】9日に米連邦捜査局(FBI)長官を解任されたジェームズ・コミー氏は、米大統領選へのロシア干渉疑惑の捜査について一層多くの資源をFBIに割り当てるよう先週、司法省に求めていた。米政府関係者が10日明らかにした。
コミー氏解任の動機に新たな光が当たる可能性がある。ホワイトハウスは9日、大統領選の民主党候補だったヒラリー・クリントン氏の私用メール問題を巡る捜査へのコミー氏の対応を巡り、ドナルド・トランプ大統領がコミー氏を罷免したことを明らかにした。
●トランプ米大統領 FBI長官解任 露疑惑の捜査中に 司法省勧告受け
毎日 2017年5月10日
【ワシントン高本耕太】トランプ米大統領は9日、連邦捜査局(FBI)のコミー長官を解任した。トランプ氏はコミー氏本人に宛てた解任通知の書簡で「司法省の解任勧告を受け入れた」と説明。書簡に添付された司法省の勧告は、昨年の大統領選で民主党候補だったクリントン元国務長官の私用メール問題の捜査で、コミー氏が昨年7月に訴追に相当しないと発表したことなどを「誤り」と批判している。
コミー氏は、ロシアのサイバー攻撃を巡るトランプ陣営とロシア政府の接触についても捜査を進めていた。
●米大統領、FBI長官を解任 ロシア疑惑捜査に影響か
東京 2017年5月10日
【ワシントン=後藤孝好】トランプ米大統領は九日、連邦捜査局(FBI)のコミー長官を解任した。トランプ政権はクリントン元国務長官のメール問題に関する捜査の取り扱いを誤ったとしているが、米メディアは、トランプ氏の周辺とロシアとの関係を巡るFBIの捜査への不満が今回の判断に影響した可能性もある、と指摘している。
捜査機関の独立性を尊重すべき大統領がFBI長官を解任するのは異例。トランプ氏はコミー氏に宛てた書簡で「あなたがFBIで指導力を発揮できていないという司法省の判断に同意する。法の執行機関に不可欠である国民の信頼を取り戻すため、FBIには新たなリーダーシップが重要だ」と解任の理由を説明した。
解任はセッションズ司法長官とローゼンスタイン司法副長官の助言に基づいて判断したという。セッションズ氏らは九日、コミー氏が大統領選直前の昨年十月、クリントン氏のメール問題を巡る捜査再開を明らかにしたことなどの対応が不適切だったと指摘した。
FBIは、ロシア政府がトランプ氏の当選を後押しするため、米国内でサイバー攻撃などの工作を行っていたとして問題を捜査。コミー氏はトランプ氏の周辺とロシアが共謀していた疑惑を捜査していると明らかにした。トランプ氏はロシア疑惑について「フェイク(偽)ニュースだ」と反発して不満を募らせていた。
コミー氏はオバマ前政権の二〇一三年、FBI長官に就任した。
●米大統領、FBI長官を解任 クリントン氏不訴追原因か
共同 2017/5/10
【ワシントン共同】米ホワイトハウスは9日、トランプ大統領が連邦捜査局(FBI)のコミー長官を解任したと発表した。クリントン元国務長官のメール問題で訴追を見送った判断を問題視したとみられる。FBIはトランプ氏周辺とロシアとの不透明な関係を調べており、突然の解任に捜査の公正さが保たれるか懸念する声が上がっている。
ホワイトハウスは解任に関し、トランプ氏がセッションズ司法長官とローゼンスタイン司法副長官の助言に基づいて行動したと説明。ローゼンスタイン氏はクリントン氏の訴追を見送ったコミー氏の判断を「誤りだ」と批判した。
●トランプのロシア疑惑隠し?FBI長官の解任で揺らぐ捜査の独立
newsweekjapan 2017年5月10日
トランプが突然、FBIのコミー長官を解任し、ワシントンに衝撃が走った。コミーは、昨年の大統領選に対するロシアの関与とトランプ陣営の関係についての捜査を指揮していたからだ。FBIの独立が危うくなりかねず、ウォーターゲート事件当時のニクソンによる「虐殺」にもなぞらえられている>
ドナルド・トランプ大統領は5月9日、ジェームズ・コミーFBI長官を解任した。FBIは現在、2016年の大統領選挙を有利に運ぶべく、トランプと彼の側近たちがロシアの工作員と共謀したという疑惑をめぐって大規模な捜査を行っている。
「FBIは我が国で最も尊重されている機関のひとつだ。今日という日は、法執行機関の輝かしい業績の新たな始まりを告げる一日になるだろう」とトランプは声明で述べた。
同声明でトランプは、今回の決断はジェフ・セッションズ司法長官とロッド・ローゼンスタイン司法副長官の進言によるものだと述べた。セッションズに宛てた意見書のなかでローゼンスタインは、ヒラリー・クリントンが国務長官だったときに私用メールアドレスを公務に使っていた件に関し、刑事訴追せずに捜査を終了すべきだと記者会見を開いて発言したコミーの決断は、FBIに対する国民の信頼を傷つけたと述べた。
「コミーはメディアに対し、個人的見解にしかすぎない主張を、裁判も経ず、あたかも事実であるかのように話した」とローゼンスタインは同意見書のなかで述べている。「連邦検事および捜査員がやってはならないことの教科書的な事例だ」
まるでニクソン「虐殺」の再現
大統領にはFBI長官を解任する権限があるが、その一方で今回の解任劇は、アメリカで最強の法執行機関の独立性に疑問を投げかける。FBIは現在、2016年の大統領選において、選挙運動にロシア政府が干渉したとする疑惑に関して広範な捜査を行っている。
この捜査には、トランプの側近たちがロシア政府の工作員と共謀して、民主党およびクリントンの選挙参謀のコンピューターシステムから盗んだ文書や電子メールをリークしたのかどうかをめぐる調査も含まれている。
コミーに宛てた手紙のなかでトランプは、トランプが捜査対象ではないとコミーが3度にわたり断言したことに対して謝辞を述べた。「3件の別々の案件に関して、私が捜査対象ではないと知らせてくれたことには大いに感謝するが、貴殿にはFBIを率いる力が欠けているという司法省の判断には私も同意する」
トランプを批判する者たちはすぐさま、今回のコミーの解任を、司法省の歴史のなかでも最も暗い出来事のひとつになぞらえた。1973年、ニクソン大統領がウォーターゲート事件を調査していた特別検察官を解任し、司法長官と司法副長官に辞職を強要した「土曜日の夜の虐殺」だ。
●FBI長官解任「大統領の決定に失望した」 共和党重鎮
朝日 2017年5月10日 ワシントン=佐藤武嗣
トランプ米大統領は9日、米連邦捜査局(FBI)長官の解任に踏み切った。トランプ政権とロシア側との関係が問題視されるなかでの捜査機関トップの解任には与党・共和党内からも批判が噴き出すなど、議会との対立が深まる可能性がある。
共和党重鎮のマケイン上院軍事委員長は同日、声明で「コミー長官を解任するとの大統領の決定には失望した。彼はどのような特殊事態でもFBIをうまく牽引(けんいん)してきた」と強調した。
トランプ政権は、クリントン元国務長官のメール問題への対応を問題視しているが、選挙でのトランプ陣営とロシア側との水面下の接触をFBIが捜査するなかでの長官解任だけに、捜査への影響を懸念する声があがる。
●米FBI長官解任、政権の意図に与野党から疑念
CNN 2017.05.10
コミー長官、テレビで解任知る
ワシントン(CNN) トランプ米大統領が9日、連邦捜査局(FBI)のコミー長官を突然解任したことに対し、政権側の意図に疑念を示す声が上がっている。
トランプ政権は解任の理由として、昨年の大統領選で民主党候補だったヒラリー・クリントン氏の私用メール問題に関する捜査の不手際を挙げた。コミー氏はこの過ちにより、FBIに対する国民の信頼を損なったとしている。
しかしこの説明は、民主党から冷笑を買った。コミー氏は、ロシアが大統領選に介入したとされる問題をめぐり、同国とトランプ陣営のつながりについての捜査を指揮する立場にあった。民主党はこの点に着目し、ニクソン元大統領がウォーターゲート事件の特別検察官を解任した例を引き合いに出すなど、解任の動機に疑いの目を向けている。
ホワイトハウスは、突然の解任が招く衝撃の大きさを読み違えていたようだ。政権内部の事情を知る情報筋がCNNに語ったところによると、民主党からの反発はないだろうというのが当初の予想だった。これまで私用メール問題をめぐり、民主党がコミー氏を批判してきた内容と、まさに同じ理由で解任すると発表したからだ。
クリントン氏自身もつい先日、コミー氏が大統領選の直前になって私用メール問題の捜査再開を発表したことが敗因のひとつになったとの認識を示していた。だがそれは何カ月も前の話だ。トランプ氏がこのタイミングでコミー氏を解任すれば、背後にはロシアによる選挙介入問題の捜査を妨害する意図があったと疑われても仕方がない。そこまでは考えが及ばなかったとみられる。
捜査当局の情報筋によると、コミー氏はこの日、ロサンゼルスのFBI事務所でテレビのニュースから自身の解任を知った。その場の雰囲気を明るくしようと冗談を飛ばしてみせた後、確認の電話をかけていたという。
スパイサー大統領報道官は、トランプ氏が同日、ローゼンスタイン司法副長官からコミー氏の不手際を詳細に記した長文の覚書を受け取り、これに基づいて解任を決めたと説明した。
だが実際には、トランプ氏は少なくとも1週間前からコミー氏の解任を検討していたと、複数のホワイトハウス当局者が指摘している。
解任の発表には民主、共和両党から批判的な声が相次いだ。民主党の上院トップ、シューマー院内総務は、トランプ氏への電話で「大変な間違いだ」と伝えたことを明らかにした。
ロシアの選挙介入問題を調べている上院情報委員会を率いる共和党のバー議員は、コミー氏の解任はFBIにとっても国家にとっても「損失」だと述べ、その「タイミングと理由」に懸念を示した。委員会の調査もさらに困難になるとの見方を示した。
共和党の重鎮マケイン上院議員は、大統領にFBI長官を解任する権限があることを認めたうえで、トランプ氏の決断に「失望した」と述べた。
大統領選でクリントン陣営の責任者を務めたムック氏は、「私用メール問題ではコミー氏に対し、だれよりも大きな不満と懸念と失望を感じていた」と認める一方、「トランプ氏が解任したのは、ロシアの選挙介入やトランプ陣営の関与を捜査していた人物だ」と批判した。
コミー氏は解任されなければ、2023年まで長官を務める予定だった。FBI長官には政治的な独立性を確保するため、通常は10年という長い任期が定められている。
セッションズ司法長官がFBI職員らに送った通知によると、後任が決まるまではマッケーブ副長官が長官代理を務める。
●【トランプ政権100日】トランプ氏のFBI長官解任は「疑惑の隠蔽」 民主党が批判
産経 2017.5.10
【ワシントン=加納宏幸】トランプ米大統領は9日、連邦捜査局(FBI)のコミー長官を解任した。スパイサー大統領報道官が声明を発表した。セッションズ司法長官とローゼンスタイン同副長官の勧告に基づく判断だという。速やかに次期長官の選定手続きに入るとしている。
声明で、トランプ氏は「FBIは米国で最も大事にされ尊敬されている機関の一つだ。本日を法執行の最重要部門(FBI)の新たな始まりとしたい」とコメント。トランプ氏がコミー氏に解任を通告した書簡では、司法省の「コミー氏はFBIを効率的に導くことができない」との判断に同意したとしている。
ローゼンスタイン氏はセッションズ氏に宛てた覚書で、コミー氏が昨年7月に私用メール問題の訴追を求めないとしてリンチ前司法長官の職権を侵したことや、記者会見を開いたことを理由に、「FBIの評判や信用性は重大な損失を受けた」としている。
コミー氏は今月3日に開かれた上院司法委員会の公聴会で、民主党のクリントン元国務長官の私用メール問題に絡み、側近のフマ・アベディン氏が夫のパソコンに機密情報を含む「何百、何千」のメールを送っていたと証言した。これについて、FBIは9日、同委員会に書簡を送り、パソコンから見つかったのは「少数」だったと訂正した。コミー氏はその直後に解任された。
●トランプ氏「民主党は悲しむふり」 FBI長官解任で反論
日経 2017/5/10
トランプ米大統領は10日、米連邦捜査局(FBI)のコミー長官を電撃解任したことに対する野党・民主党の批判に「民主党もコミー氏を解任すべきだと批判していたのに、悲しむふりをしている」とツイッターで反論した。「適任者に置き換え、FBIの精神と威信を取り戻す」「コミー氏は共和党や民主党を含め、ワシントンの全員から信頼を失った。物事が落ち着いたら、私に感謝するだろう」とも投稿した。
●トランプ陣営の共謀疑惑捜査=ロシア選挙介入、政権に打撃-FBI
時事 2017/03/21
【ワシントン時事】昨年11月投票の米大統領選でトランプ大統領の当選を後押しするため、ロシア政府が米国内でサイバー攻撃などの工作を行っていたとされる問題をめぐり、米下院情報特別委員会は20日、初めて公開の場で公聴会を開いた。米連邦捜査局(FBI)のコミー長官はトランプ陣営とロシアが共謀していた疑惑を含め、捜査を進めていることを明らかにした。
FBIが進行中の捜査に言及するのは極めて異例。トランプ氏は疑惑を「フェイク(偽)ニュースだ」と真っ向から否定しているが、政権運営への新たな打撃となりそうだ。
コミー長官は、異例の対応を取る理由に世論の関心の高さを挙げつつ「FBIがロシアの大統領選干渉を捜査していることを確認する」と断言。捜査着手は昨年7月だと明かした上で、捜査では「トランプ陣営の関係者とロシアが協調していたかどうか」と「犯罪行為があったかどうか」も解明すると説明した。
ロシアのプーチン大統領が工作を指示した理由に関しては「プーチン氏はクリントン元国務長官を憎んでいた」と指摘。「その裏返しで明らかに対抗馬(のトランプ氏の当選)を望んでいた」と強調した。
一方、公聴会では、オバマ前大統領が大統領選中にニューヨークのトランプタワーを盗聴させていたというトランプ氏の主張も取り上げられた。コミー長官は「FBIにも司法省にも裏付ける情報はない」とトランプ氏の見解を退けた。この問題でもトランプ氏への批判が高まりそうだ。
これに対し、トランプ氏は公聴会前にツイッターで関連する投稿を連発。自身の陣営とロシアの共謀説を「民主党がでっち上げたものだ」と否定した。さらに、根拠も示さず「クリントン陣営とロシアの接触はどうなるのか」と書き込んだ。
スパイサー大統領報道官は記者会見で「トランプ氏とロシアが共謀した証拠はない」と強調。オバマ氏の盗聴指示説も取り下げなかった。
●トランプ政権、側近にもロシア疑惑 クシュナー氏、調査同意
日経 2017/3/29
【ワシントン=川合智之】トランプ米大統領の長女イバンカさんの夫、クシュナー大統領上級顧問にロシアとの接触疑惑が改めて浮上している。米メディアによると、欧米が制裁対象とするロシア国営の対外経済銀行(VEB)頭取と政権移行期に面会していた。トランプ政権や選挙陣営の複数の幹部がロシアとの関与を疑われており、議会や米連邦捜査局(FBI)が調査を進めている。
●トランプ氏とロシアめぐる疑惑文書 BuzzFeedによる全文公開とその反応
"BuzzFeed 2017/01/12
元英国情報当局者を名乗る人物が作成した調査文書に、トランプ氏の名誉を傷つける情報をロシアが持っていると書かれていた。調査文書の内容は事実確認がなされておらず、誤った事実も記載されている。
ロシア政府が長年にわたって、米国のドナルド・トランプ次期大統領に「近づき、支持し、支援している」という内容や、トランプ氏の名誉を傷つけるような情報をロシアが入手しているとの疑惑を記した調査文書が、米国議員、情報当局者、報道関係者の間で出回っている。ただし、内容の真偽は確認されていない。
数ヵ月間にわたるメモが集められた調査文書には、ロシア政府とトランプ陣営の接触に関する情報が含まれている。また、ロシア側が記録したという性的な行為に関する描写も含まれている。そこに書かれているのは、具体的だが、未証明かつ検証できない可能性もある容疑だ。
アメリカとヨーロッパのBuzzFeed News記者は、文書に書かれた疑惑を調査してきたが、立証もしくは反証はいまだできていない。
CNNが1月10日に報じたところによると、この調査文書に関して2ページの概要が、オバマ大統領とトランプ次期大統領の双方に渡された。
BuzzFeed Newsが調査文書を全文公開
BuzzFeed Newsは、米国政府の上層部で出回っているトランプ氏にまつわる疑惑に関して、米国民自身が判断できるように、入手した調査文書(35ページ)を全文公開した。
調査文書は、トランプ氏の反対陣営のために、元英国情報当局者とみられる人物が準備した。調査文書は、事実検証がされていないだけでなく、企業名の綴りなど事実と明らかに異なる記載もある。
BuzzFeed Newsはトランプ氏の政権移行チームにコメントを求めたが、すぐには応じなかった。トランプ氏の弁護士マイケル・コーエン氏はネットニュースMicの取材には、疑惑は事実と全く異なると否定している。
トランプ氏「魔女狩りだ!」と猛反発
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