tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

鮎の食い方

2014-07-03 21:32:59 | 料理のサイエンス

北大路魯山人が好んだ「あゆ」。
彼はあゆについていくつかのエッセイを書き残している。
・・・東京であゆをうまく食うなどというのは断念した方がよい・・・など。
とってから生簀に2,3日も入れておけば、ほとんど脂は抜けてしまう。もっとも美味しいはらわたが抜けてしまっては価値がないと。。

ぼくは田舎で育ったこともあって、鮎は身近なサカナだった。
近くの川では、オイカワやフナ釣りをしているぼくらの目の前で、長い竿を持った大人たちが毛ばりで鮎釣りをしていた。
たまにご近所からのおすそ分けで口にする鮎は、水ゴケしか食べないサカナであることもあって、スイカのような香気があった。
塩焼きが最高と魯山人は書いているが同感だ。というか、それ以外の食べ方は、ほとんど知らない。

鮎を「美味く食うには、勢い産地に行き、一流どころで食う以外に手はない」。
しかし、「自由に食うことのできない貧乏書生などにとっては、絶えざる憧憬(しょうけい)の的」だ。
つまり、京都などの一流どころの鮎料理を所望すれば、値段が高すぎてなかなか手が出ない。

だが、今は時代が違う。その日とれた鮎が活きたまま翌日には東京の料亭に搬送される時代だ。
・・・6月の鮎づくし@神田某有名店。。
梅ワイン、季節の和え物から始まる鮎づくしの料理。
新橋には鮎料理の超有名店があるが、そんな一流の店では恥をかきそうなので、もう少しくだけたお店。
カウンター席で店主と対面しての食事。少々緊張気味。

避けては通れない会席料理中盤の「若鮎の背越し」。水槽からばしゃばしゃと跳ねる活きのいい鮎を網ですくい、数分後、目の前に。
切り落とされた頭がこっちをにらんでいる。ときどき、清流の水面を思い出してか大きく口を開く。
・・・かわいそうで食えない。でも、せっかく頂いた命。無駄にするわけにはいかない。目を見ないように頂きます。合掌。
やぱ、苦手だ。この先、できれば永遠に「活き造り」からは遠ざかっていたいと真剣に思う。
そしておまちかね、「塩焼きのあゆ」。残念ながら、小さいころ食べた鮎の香気はあまり感じられない。
・・・東京であゆをうまく食うなどというのは断念した方がよい・・・のかも。


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