失われた都市マチュピチュを発見したのは、映画インディジョーンズのモデルになったイェール大学の歴史学者ハイラム・ビンデル。
彼の発見は、植民地時代の記録が伝える話から始まった。
クスコ陥落の30年後、インカ王族最後の末裔はアンデス山脈の奥に隠れ住み、スペイン人は彼らを執拗に捜索していた。初期にペルーを訪れたスペイン人は、ビルカバンバと呼ばれる秘密の場所があって、ティトゥ・クシ王がそこに神聖な施設と娯楽施設を作ったと語っていた。王はそこに何年か隠れ住んでいたが、ついにスペイン人に襲撃され、処刑された。スペイン人はその後ビルカバンバを訪れることはなく、破壊もしなかった。記録者たちはこの都市が「偶像崇拝の大学」で、まだ魔術の教授や邪術の師範らが講義しているとけなしていた。
この失われた都市に注目し、イェール大学教授という立場で資金を集めたハイラム・ビンデルは、多くのインカ遺跡への調査団を組織した。そして、3年間、劇的な発見を遂げるまで彼は失われた都市ビルカバンバ探しに没頭していた。
彼は地元の11才の少年、パブリート・アルバレスの案内で、クスコの西北48km、ウルバンバ川湾曲部にある岩だらけの2750mの山(ワイナ・ピチュ)を登り、頂上から向こうを覗いて眼下に広がるパノラマに仰天した。
急峻な山上の空中都市に辿りついたのだ。
「突然、私は打ち捨てられた家々の壁と相対した。家はインカ最高の石積み技術を駆使して建てられていた。(中略)部分的に、この何世紀かに育った木や苔で覆われ、(中略)竹薮やツタに隠されていた。(中略)われわれが崖を回りこむやいなや、予想もしなかった光景が目に飛び込んできた。見事に築き上げられた石造りのテラスが、おそらくは百段も、階段状に連なっていた。一段の高さは3m、長さは数百mもある」
「インカの失われた都市(Lost City of the Incas)〔1948〕」
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