tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

彩虹眷村[Rainbow village]

2018-06-03 22:58:30 | プチ放浪 都会編

周渝民主演の映画「愛你一萬年」のロケ地として知られ、今やテレビ番組や雑誌でも数多く取り上げられている有名地。ここに絵を描き始めたのは、香港九龍出身の黄永阜氏(こう えいふ、ホアン・ヨンフー、1924年1月16日 - )。若いころ国民党軍に志願し、高雄、屏東で暮らした後、台中の春安社区の眷村へ。

第2次世界大戦後、蒋介石率いる国民党軍が台湾に進駐し、統治を始めた際に60万人の外省人たちが暮らした。住居は新しく都市の郊外に建てられた、小さな急ごしらえの平屋の集合住宅だ。それらは老朽化し、衛生面でも問題があり、住人も減少し、治安が悪くったという理由で、20年数前から多くは取り壊され、国宅(国の補助により建てられた低価格マンション)などに建て替えられつつある。

人々からは「彩虹爺爺(虹のお爺さん)」と呼ばれている永阜氏は、2008年8月から壁画アートを手掛けるようになり、人物、水牛、小鳥に飛行機、パンダのほかおめでたい言葉や風刺も。2010年9月にはその活動が「搶救彩虹村」として拡大。その結果、彩虹村は取り壊しを免れ「彩虹芸術公園」として保存されるようになり、クチコミや市政府の観光案内サイトで推薦されネットでの人気が急上昇した。現在も午前3時に起床して作品を描き続けているらしい。

思っていたよりは規模は小さいけど、たしかにインスタ映えスポット。記念撮影に興じる大勢の観光客でごった返す。
セルフィースティックを使っているアジア系の若者たち。長い棒があるから、その前を遮って歩くこともできない。他の観光客やせっかくの壁画アートにぶつかりそうになることも。写真を撮影した後も、興奮して盛り上がっているため、周囲への気配りが出来ない人たちが多い。
が、しかし、彩虹爺爺はそんな観光客の様子をにこにこしながら見つめているのかもしれない。