2019年1月の景気動向指数発表、下降局面入り濃厚
今日、2019年1月分の「景気動向指数」が発表になりました。景気動向指数については、このブログではあまり取り上げてきませんでしたが。今回はまたアベノミクスという政治的な判断に絡んで、種々論争になりそうなので、取り上げてみました。
折しも、アベノミクスによる景気上昇がこの1月で戦後最長になり、リーマンショック直前までのいわゆる「いざなぎ越え」より長くなるかどうかという政府の「面子」に関わるような様相でもあり、今日の官房長官の説明を聞いても、「下降局面とは意地でも言わない」といった雰囲気が見られるので、多くの人に「本当はこんなところでは」との判断を頂く一助になればと思っています。
景気動向指数は昔はDI(ディフュージョン・インデックス)が中心だったと思いますが、今はCI(コンポジット・インデックス)中心のようです。
基本的の見方はDIの場合、数字が50を「下から上に切る時点」が景気の谷、同じく50を「上から下に切る時点」が景気の山となります。
一方CIの方は、数字そのものが景気の高さを表すように合成(コンポジット)されたものですから、数字が下がり始めたところが景気の山の終わりを示すものです。
ということで、ここ1年のDIとCIの動き(一致指標*)をみてみます(昨年1月から今年1月まで)。
景気動向指数:CIとDIの推移
内閣府:「景気動向指数」
CIの方では、ずっと高原状態で来て、このところ下がり気味、といった様子ですが、動きの激しいDIでは結構上下動を繰り返し。この1月は14と大きく50を切っています。
どう判断するかといいますと、CIでは常識的に、3か月下げ続ければ下降局民でしょうし、DIなら「もう50を切り上げることはなさそうだ」という時点で下降局面と判断されるでしょう。
もし2月以降、また数字が回復するようであれば、下降局面入りの判断は先送りになるでしょうし、2月、3月と下げ続ければいよいよ下降局面ということになるのでしょう。
今回の場合は「正直言って」もう少し様子を見てというところかもしれませんが、米中問題、日米FTA交渉などを考えれば、危ない可能性が高いとみる人は多いでしょう。
従来も景気の反転する時は、グラフがギザギザの形になることは多いですから、結果的に「やっぱりココだったか」と判断出来るのは少したってからということになるでしょう。
真面目に正直にものを言うとすれば、国際情勢を含め客観情勢は危ない可能性が高いけれど、米中関係もまだわからないところもあるし、日本企業も頑張っているのだから、もう少し様子を見て判断しましょう、といった所でしょうか。
*)指数には、先行系列、一致系列、遅行系列があって、最終的にはすべてを使っての判断になります。
今日、2019年1月分の「景気動向指数」が発表になりました。景気動向指数については、このブログではあまり取り上げてきませんでしたが。今回はまたアベノミクスという政治的な判断に絡んで、種々論争になりそうなので、取り上げてみました。
折しも、アベノミクスによる景気上昇がこの1月で戦後最長になり、リーマンショック直前までのいわゆる「いざなぎ越え」より長くなるかどうかという政府の「面子」に関わるような様相でもあり、今日の官房長官の説明を聞いても、「下降局面とは意地でも言わない」といった雰囲気が見られるので、多くの人に「本当はこんなところでは」との判断を頂く一助になればと思っています。
景気動向指数は昔はDI(ディフュージョン・インデックス)が中心だったと思いますが、今はCI(コンポジット・インデックス)中心のようです。
基本的の見方はDIの場合、数字が50を「下から上に切る時点」が景気の谷、同じく50を「上から下に切る時点」が景気の山となります。
一方CIの方は、数字そのものが景気の高さを表すように合成(コンポジット)されたものですから、数字が下がり始めたところが景気の山の終わりを示すものです。
ということで、ここ1年のDIとCIの動き(一致指標*)をみてみます(昨年1月から今年1月まで)。
景気動向指数:CIとDIの推移
内閣府:「景気動向指数」
CIの方では、ずっと高原状態で来て、このところ下がり気味、といった様子ですが、動きの激しいDIでは結構上下動を繰り返し。この1月は14と大きく50を切っています。
どう判断するかといいますと、CIでは常識的に、3か月下げ続ければ下降局民でしょうし、DIなら「もう50を切り上げることはなさそうだ」という時点で下降局面と判断されるでしょう。
もし2月以降、また数字が回復するようであれば、下降局面入りの判断は先送りになるでしょうし、2月、3月と下げ続ければいよいよ下降局面ということになるのでしょう。
今回の場合は「正直言って」もう少し様子を見てというところかもしれませんが、米中問題、日米FTA交渉などを考えれば、危ない可能性が高いとみる人は多いでしょう。
従来も景気の反転する時は、グラフがギザギザの形になることは多いですから、結果的に「やっぱりココだったか」と判断出来るのは少したってからということになるでしょう。
真面目に正直にものを言うとすれば、国際情勢を含め客観情勢は危ない可能性が高いけれど、米中関係もまだわからないところもあるし、日本企業も頑張っているのだから、もう少し様子を見て判断しましょう、といった所でしょうか。
*)指数には、先行系列、一致系列、遅行系列があって、最終的にはすべてを使っての判断になります。