tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

平成という時代を改めて振り返ってみましょう:6

2019年03月20日 16時18分57秒 | 文化社会
平成という時代を改めて振り返ってみましょう:6
<経済は残念だったが、文化面では多様な進化>
 このブログはもともと付加価値を中心に経済・経営を論じるのが主眼ですが、そうした面から平成を振り返ると、残念だったり悔しいなと思うようなことが多すぎます。
 これも次の時代の経済発展への知的資源になればと思うところですが、ひとたび経済を離れますと、この30年日本人は随分いろいろなことを成し遂げて来ています。

 その中には他人に言われえ初めて気が付くようなことも多いようですが、日本人が「当たり前」と思っているようなことが、実は世界的に見ればとても立派なことだったりするのです。

 ごく小さな例ですと、外国人旅行者が、日本は安全、盗難がない、遺失物が返ってくると驚く話がよくあります。
 も少し言えば、事故や災害の際の日本人の整然とした行動、運動競技のサポーターの行儀良い行動(あと片付け)などが外国から注目されるのです。

 逆に何かことが起きると、我々より先進国と思っていたような国で、群衆が便乗して破壊活動や略奪、騒擾などを容易に起こすことに我々は驚きます。

 もう少しまともな例を挙げれば、日本人の感覚の良さが広く海外から受け入れられる様になってきたようです。ジャパニーズクール、カワイイ、といった感覚、日本製品なら安心という信頼感、さらには日本型の漫画、劇画、アニメの流行などなどもそうでしょう。

 特筆すべきは食文化でしょうか。和食がユネスコの文化遺産に登録されました。
「日本のTVは食い物番組ばかりやっている」などと言われているうちに、日本の食文化のレベルは平成の時代を通じて、飛躍的に高まったのではないでしょうか。

 日本の食べ物は「どこで何をを食べても」美味しいものばかりになりました。これは日本人自身も驚いているのではないかと思います。
 そして、寿司から日本酒、さらには、ワイン、ウィスキーまで、日本品は世界で珍重されるようになりました。国産有名ウィスキーの品薄状態などはまさに典型的です。

 付け加えれば、日本人はこの30年、肢体の美しさでも改善著しいのではないでしょうか。日本の若者のバレーの世界での驚くべき進化、さらにそうした動きは人の体の動きの美しさと体力、技術を競う運動競技の体操やフィギャースケートに及びます。

 スポーツの分野に入れば、野球選手の大リーグでの活躍から、ウィンタースポーツではスピードスケート、スキージャンプ、スノボー、スポーツクライミング、さらに卓球、テニス、バドミントン、スポーツクライミングなどなど、若い選手の陸続とした登場には驚くべきものがあります。

 経済では不振だった日本も、その他の分野では、世界に冠たる発展を成し遂げてきていると考えても、それなりに肯定してもらえるのではないでしょうか。

 今までも折に触れて書いてきましたように、日本人は本来エネルギーレベルの高い人間の集まりという見方もあります。
 内戦に力を注いだ時は戦いですが、平和な時は文化の華が咲いたのです。平安、室町、江戸時代(例えば元禄時代、「昭和元禄」なとという言葉もありましたね)などです。

 それが、「世界最も多様なDNAが共存する日本」と関係がるかどうかは、今の人間の知では解らないのかもしれませんが、日本人は何かそうした夢を持ってもいいのかもしれません。

 そしてそれが地球人類の癒しと平和につながってくとすれば、それは素晴らしいことではないかと思います。
 経済的には暗かったといわれる平成の時代も、日本人は出来る事、やるべき事はきちんとやってきたと考え、次の時代に進んでいきたいと思います。