tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

政治と学術の健全な関係を

2024年12月23日 15時26分47秒 | 政治

嘗て菅総理が着任早々、日本学術会議選任のメンバーのうちの6人を政府として任命しないという決定をし、政府と学術会議の関係悪化が、困った問題としてマスコミに取り上げられました。

菅総理は「私が決めました」といいましたが、任命されなかった6人が、安倍政権の政策に対して批判的な意見を述べていたからといった見方が一般的になり、その上に、菅総理が、認めないとされた6人がだれでなぜ認められないかについても、納得のいく説明がなかったので、6人の学者もその意見も知らないで「私が決めましたはないでしょう」と随分批判されていました。

学術会議は任命しない理由を問いましたが、正式な回答はなく、この問題は、結局そのままでうやむやのうちに、政府と学術会議の関係がギクシャクするようなことになっていたようです。

そのご、岸田総理になっても6人を認めない問題は解決されず、政府はその後、日本学術会議は政府の一機関で、政府の予算で運営されているが、政府機関ではなく独立の組織とすべきではないかという見解を表明するようになりました。   

6人の任命問題をきちんと処理してから改組問題が筋という意見もありましたが、政府はあくまで意地を張って、6人の問題はなし崩しにしたようです。

結局は第三者委員会の意見を聞くという事になって、今回の解決策となったのでしょう。

態度としては、学術会議の方が大人の態度で、第三者委員会の方向で、今回、話が進み、日本学術会議は政府から独立した法人格を持ち、政府が財政支援をするという形で来年度予算に組み込まれるようです。

一国の政府が、その国の学術の分野を代表する組織に財政支援をするというのは極めてまともな事ですし、日本学術会議としても、政府の一機関というよりも自由度も増しますから了解ということのようです。

その上での話ですが、政府は、新法人に、首相が任命する「監事」を求めているようです。事の経緯からすれば、安倍総理の意に添わなかった学者6人の任命を拒否したことから始まったことなので、誰が聞いても、なぜ「首相任命」にこだわるのかという感じです。

学術会議でもこれを多少気にしているようですが、一国政府とその国の学術を代表する組織の間ですから信頼と大局的な相互理解をぢ時にすべきでしょう。

国民としては、一国の発展に如何に学術が大きな役割を果たすかに、思いを致し、政治と学術会議の間で、お互いに切磋琢磨できるような健全な関係を築くよう努力をしてほしいと思うところです。


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