囲碁きちの独り言 Ⅱ

趣味の旅行、うたごえ、囲碁の事や日常の出来事を記録する。

映画「少年H」を見て!

2013-08-27 14:41:58 | 日記
映画「少年H」を見に行きました。



妹尾河童の自伝的小説の映画化です。

映画のストーリーです。

昭和初期・神戸。洋服の仕立屋を営み、柔軟な考えを持ち、家族を温かく見守る父親・盛夫。大きな愛で家族を包む母親・敏子。そんな二人のもと、好奇心旺盛に育つHこと肇。そして妹の好子。幸せに暮らしていた4人だったが、H一家の周りでも、近所のうどん屋の兄ちゃんが、政治犯として警察に逮捕されたり、召集令状がきたオトコ姉ちゃんが入隊せずに脱走して、憲兵に追われるなど、徐々に不穏な空気が漂うようになっていく。

やがて戦争がはじまり、軍事統制も厳しさを増し、おかしいことを「おかしい」と、自由な発言をしづらい時代となっていく中、盛夫は、周囲に翻弄されることなく、「おかしい」「なんで?」と聞くHに、しっかりと現実を見ることを教え育てる。

中学校に入ったHを待っていたのは、軍事教練ばかりが続く毎日だった。盛夫は消防署に勤めるようになり、敏子は隣組の班長に、そして好子は田舎に疎開することになるなど、戦況が不利になるにつれ、それぞれの日常が激変してゆく。ついに神戸も大空襲に襲われ、終戦を迎えたとき、街は見渡す限り焼け野原になっていた。その中で、神戸も日本も新しく生まれ変わろうとする。
そして、Hの一家も、小さいが確かな一歩を踏み出していく。

作中の少年Hは、私より少し年上です。しかし、戦中・戦後を過ごした少年Hの時代は、私も体験した時代であり。映画を見て自分の子どものころを思い出しました。
Hの父盛夫は仕立て屋さん。神戸で外国人の服を仕立てること自体がアメリカとつながっているように見られたり、Hがアメリカ人からの絵葉書を持っていたことから特高につかまり拷問を受けながら取り調べされます。
その上、H一家はクリスチャンですから尚更周りから白眼視されます。仏教への改宗を迫られたり、スパイのように見られたりもしました。

戦後、変わり身の早い大人たちに、Hは腹立たしさえをかくせません。

「おかしい」と思うことを口に出せない戦争中の状況は、逆に今の時代にも似ています。ということは、今の政治状況が着実に戦争中に逆戻りしているような気がします。
「原発反対」を表明すると芸能界から干される。「はだしのゲン」は閲覧制限。「平和憲法を守れ」の声を上げると、アカ扱い。戦争中と全く同じです。

特に、戦争体験のない方に見てもらいたい映画です。あの時代がどういう時代だったのか。そして、如何に多くの国民が無駄死にしたのか を知る上でとても参考になる映画です。

そんな日本に再びさせないため、一人でも多くの方に見て欲しいと思います。
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