書斎で書棚を整理していると懐かしい本が奥の方から出てきました。
船井幸雄さんの本。
船井幸雄さん(1933年~2014年)は、戦後、日本の経営コンサルティング業界の黎明期に、田辺昇一さんや渥美俊一さん、一倉定さんなどと共に経営コンサルタントとして活躍されました。
大阪で日本マーケティングセンターを立ち上げ、その後、船井総合研究所に社名変更。
経営コンサルタント会社として初の株式上場を果たしました。
若き日に、船井幸雄さんの本を多読したことが、今、大きく役立っているように思います。
ロジカルシンキング、クリティカルシンキングの大前研一さん、経営実務、マインド志向の田辺昇一さんも好きでしたが、とても人間ぽい船井幸雄さんの考え方に惹かれました。
なんと懐かしい船井幸雄さんの著書。
金言集とあるように、今までの船井さんの著書から良いとこ取りした一冊です。
船井さんの著書を手にしたのは今からウン10年前の大学時代。
所属していた会社法のゼミの教授からいただいたのが船井さんの図書でした。
当時、流通のコンサルタントとして長所伸展法、圧縮陳列法、包み込み戦略など小売業に特化とした書籍だったと記憶しています。
その後、ツキや運などのスピリチュアルな世界を著作で世に問う活動を展開されています。
その時読んだ「ツキのある人間は、勉強好き、素直、プラス発想」というフレーズが支えとなり、大学院で研究したり、社会保険労務士や中小企業診断士の資格を取得したりと、すっかり船井教の信者になった気がします。
大学時代、広告代理店志望だったため、「広告界就職読本」なども読んでいたのですが、その中には電通や博報堂にまじり日本マーケティングセンターという会社も紹介されていました。
その会社こそ、現在の船井総合研究所の前身。
大阪に本社を置き泥臭い現場発のコンサルティングを展開している会社でした。
どの本だったかは忘れたのですが、船井さんが東海道新幹線に乗っていると隣の席の紳士と話が弾み、「経営コンサルタント」と自己紹介したところ、妙に見下され(総会屋的な認識)、それをバネにして上場を目指したということを読んだことがあります。
日本において、経営コンサルタントを職業として確立させたのは、この船井さんとタナベ経営の田辺昇一さん(これまた大阪の方)ではないでしょうか?
「未来を変えるクセづけ 船井幸雄の金言集」
舩井幸雄著 海竜社 952円+税
この本は舩井先生の遺作・・・亡くなられる3か月前に出版されました。
この本は、223ページの新書版ですが、内容的には船井節が炸裂。
船井さんのキーワードが随所に散りばめられています。
著者名が「船井」から「舩井」になっています。
船井さんの戸籍では「舩井」になっていたためだそうです。
ちなみに「舩井」という苗字は高貴な人しか使えなかったとのことです。
目次
・ワクワクすることをすれば間違いない
・成功を連続させる方法
・完全成功への条件
・結局、執念だ
・良い会社をつくる条件
・経営の極意
・エコノミーからエコロジーへ
・伸びる5条件
・ツキを味方につける
・ツキの原理
・もっとも大事な世の中のルール
・よりより波動を発する
・意識体は決して死なない
・すべては必要必然
・本物の生き方
・世界は良い方向に進んでいる・・・
人が 伸びる5条件
1 自由
2 正しい哲学を持つ
3 大志を持つ
4 誰にでも親身で
5 仕事には生命を賭けて
人としてツク生き方のコツ
1 長所を見つけ、つくり、伸ばす
2 自然と良心にしたがって生きる
3 すべてのものに親身につきあう
4 常にプラス発想をし、情熱をもって日々前向きに
若き日々を思い出した船井幸雄さんの書籍との再会でした。