能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

風水 中国哲学のランドスケープ ドイツ人が書いたちくま学芸文庫から出版されている粋な古典文庫本です ビジネス風水にチャレンジ中!

2022年02月11日 | 本と雑誌

アカデミックな筑摩書房から面白い本が出されています。

風水・・・ちょっと謎めいた、怪しい占いのようなジャンルです。

風水 中国哲学のランドスケープ

エルネスト・アイテル著 中野美代子・中島健訳

ちくま学芸文庫 1000円+税

 

著者のエルネスト・アイテル(1838年~1908年)は19世紀を生きたドイツ人。

バーゼル伝道会に入会し、1862年に香港で布教活動をしていたそうです。

その後イギリス国籍を取得、教育行政官として活動しています。

192ページというコンパクトな文庫本の中に、中国が生んだ風水の研究成果がコンパクトにまとめられています。

真面目なクリスチャンだったんでしょうね。

 

目次

第1章 はじめに

第2章 天の法則、地の法則

第3章 羅盤の読み方

第4章 「気」の吉と凶

第5章 自然の外観と風水

第6章 風水の歴史および文献

第7章 むすび

 

風水は、天は理想、地はその反映とします。

天地の数的原理を、風水で使うコンパス・・・で分析していきます。

小職も若いころ香港で買ってきた羅盤を持っています。

最終章の「むすび」で著者は問います。

風水とは何か?・・・

彼は、「風水とは賢い母親の愚かな娘である。」と喝破します。

風水は、天文学や占星術から出発したが、2000年に渡り「手探り」で終わり、サイエンスではないという意味です。

きわめて欧米的なコメントです。

ただ、個人的には、風水が全くのデタラメとは考えていません。

中国4000年の歴史の中で皇帝や貴族が編み出した風水術には、何かがあると思います。

経験則や体験に基づく「環境地理学」というジャンルだと理解しています。

 

今、興味を持っていることは、風水とビジネス、仕事の関連性です。

香港や中国では、オフィスの席替えやレイアウト変更の際に、かなり揉めるそうです。

自分に最適な風水が乱されるからだそうです。

また、方向や生年月日、色や空間などで風水を観るプロフェッショナル、風水師という職業もあるそうで、これがビジネス、商業と結びついて結構繁盛しています。

荒俣宏さんの著作「風水先生」によると、日本の国家資格「中小企業診断士」は香港の風水師に近いと解釈されているようです(笑)。

ビジネス風水師というジャンルもアリだと思います。

ちょっと怪しいですが・・・笑。


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今日の広島市は晴れ!でも全... | トップ | 月に一度の炭水化物の日!夢... »
最新の画像もっと見る