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経営者のための戦略人事入門 アフターコロナを戦える人事とは何か?人事労務の最新用語を整理する一冊

2021年04月21日 | 本と雑誌

コロナのバカヤローのせいで、日常の生活や仕事のやり方が大きく変わりました。

わずか1年ちょいで、ここまで変化するとは想像だにしませんでした。

テレワーク、在宅勤務、三密回避、マスクに手洗い、オンライン研修にビデオ会議・・・。

5年後か10年後に起こったであろう変化が、今起こっています。

人事労務の世界でも劇的な変化が起きています。

経営者のための戦略人事入門

古田勝久著  ダイヤモンド社  1600円+税

 

著者は、タナベ経営のチーフコンサルタント。

人事や組織が専門のコンサルです。

同書では、コロナで多くの会社に何が起こったかをデータや事例を取り上げながら解説しています。

 

また、従来の「ルーティン人事」「インフラ人事」から、経営業績に貢献する「戦略人事」に移行すべきと提言しています。

この「戦略人事」というのは、30年ほど前、米ミシガン大学MBAのディビッド・ウルリッチ教授が打ち出したもの。

著「MBAの人材戦略」の中で、人事の機能について、「戦略のパートナー」「管理のエキスパート」「従業員のチャンピオン」「変革のエージェント」をあげています。

 

目次

第1章 戦略人事とは何か

第2章 採用 今までの当たり前を捨てよ

第3章 育成 教え方、育て方を変える

第4章 評価・処遇 何を評価すべきなのか

第5章 戦略的な組織づくり

 

同書では、「アルムナイ」や「リファラルリクルーティング」「パーバス・ドリブン」「タッチポイント」「ノーレーティング」「OODAループ」など最近の流行り言葉がちりばめられています。

最近の人事労務の動きをなぞるには、良い一冊だと思います。

政府の働き方改革を推進している途上でのコロナ禍。

進まないと思われていたテレワークやモバイルワーク、副業や兼業も普通に行われるようになりました。

 

これからの動きとしては、メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用という基本コンセプトを中心に、同一労働同一賃金、生産性向上、長時間労働の是正という動きが顕在化していくと思います。

 

1992年には、国際的競争力ランキング(IMD)で1位だった日本・・・それが、2020年には34位まで落ちています。

生産性指標も、世界で26位・・・イタリアやスペインにも負けています(本当かなあ?シエスタの習慣を取り入れた方がいいのでしょうか?)。

コロナを逆手に、生産性を高め、創造性を高め、付加価値を創出し続けることの出来る人事、組織構築が求められています。

この国のプレゼンスを回復する最後のチャンスになるかもしれません。


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