大好きな酒井順子さんの新刊新書が発刊されました。
今回のテーマは、誰にでも訪れる「老い」。
著者は、「日本は老い本大国」であるとし、「老い本は不安と希望のしるし」と喝破します。
老いを読む 老いを書く
酒井順子著 講談社現代新書 960円+税
同書は、いつもの酒井節が弱くなっているような気がします。
ベースは、100冊以上の「老い本」を読みこみ、丁寧な解説とコメントを加えるというスタイルをとっています。
今や老い本の古典である「楢山節考」「恍惚の人」「徒然草」などを取り上げ、巻末には老い本年表が掲載されています。
目次
第1章 老いの名作は老いない
第2章 老いをどう生きるか
第3章 老いのライフスタイル
第4章 老いの重大問題
同書では、いつもの酒井節が炸裂する場面もあります。
定年クライシス・・・会社人生が終わる「生前葬」
60代・・・老人界のフレッシュマン
乙女老女は未来志向・・・黒柳徹子は老い本を書かない ラスボス森茉莉
人生最後のギャンブル
広島から全国に広まったスーパーお婆ちゃん石井哲代さん103歳も取り上げられています。
広島県尾道市で一人暮らしする石井ばあちゃん。
地元紙の中国新聞の記者に注目され、記事化され注目を浴びます。
その後、「102歳、一人暮らし 哲代おばあちゃんの心も体もさびない生き方」を出版。
この本は、17万部売れ、全国的なベストセラーになりました。
現代の、きんさん、ぎんさんですね。
酒井順子さんの新刊本・・・「老い」について様々な角度から掘り下げていきます。
誰もが迎える長い老後・・・新たな視点を与えてくれる素敵な一冊です。