衆議院選挙の投票を終え、永田町の憲政記念館を訪れました。
大学で法律を専攻していたこともあり、学生時代に一度訪れたことがあります。
時が経ち、改めて訪れると、新たな発見がいろいろありました。
国会のそばに立つ二階建ての建物。
1970年に議会開設80周年を記念して開館。
江戸時代は、彦根藩の上屋敷、井伊直弼が居住。
明治時代には、参謀本部、陸軍省が置かれた、日本の近代史の舞台となった場所です。
展示物は、文書類だけではなく、映像や音声を交えた分かりやすいものとなっています。
・憲政史シアター
・憲政史映像選択コーナー
・立体ビジョンコーナー
・議事体験コーナー
議事場のミニチュア
国会の仕組みコーナー など
日本は、アジア初の近代的な憲法を制定した国。
また、欧米に学びながら、民主的な議会制民主主義制度をアジアで最初に作り上げた国。
憲政記念館は、その歴史的な背景やかかわりのある政治家、世界的な動きをコンパクトにまとめたパビリオンと言えます。
しかしながら、そのプロセスは苦難の歴史であり、憲政記念館の二階では、順を追って歴史的事実についての丁寧な資料展示がされています。
自由民権運動や軍部が絡む動乱、敗戦など・・・その歴史は紆余曲折を伴う政治史と言えます。
明治時代、有権者となれたのは一定の税金を納めた男子だけ。
国民の1%。
この税金の金額を低下させ、有権者は国民の20%程度へ。
そして、第2次大戦後、婦人参政権が導入され、すべての成人に投票が出来るようになりました。
投票に行かないということは、この苦難の歴史を否定することになると思います。
マスコミによると、今回の選挙は投票率の低下が予測されています。本当に残念なことです。
この憲政記念館の正面には、尾崎行雄代議士の像があります。
衆議院議員当選25回、議員として60年7か月働いた国士。
清廉潔白な政治家だったようです。
また、議員の期間は、世界最長とのこと。
その尾崎代議士が残した名言が銘板として残されています。
そのポジィティブさ、前向きさに感心した次第です。
「人生の本舞台は常に将来にあり」
常に未来志向、明日のために、今何をするか?
1000兆円を超える国の借金、税金問題、少子高齢化の進む人口構成、複雑化する国際情勢、経済の停滞、年金保険・医療保険制度の不安定化などなど、国内にはたくさんの課題・問題が山積しています。
モグラ叩き的な解決ではなく、常に、将来・未来的な視点、中長期的な視座をもった行動が必要であると考えた次第です。
経営やマネジメントも同様。
未来、明日の視点を持ちながら、そして、よくよく考えながら、日々の仕事に一所懸命当たることが大切だと感じた次第です。
選挙に行き、国会に行く・・・政治に触れることが出来るエキサイティングな週末でした。