これまで新年の経済予測は、日経ビジネス誌の別冊ムックで出されていました。
今年は、日経ビジネス誌本誌での「大胆予測2023」ということで驚きました。
日経ビジネス2022.12.26、2023.1.2の特集記事は「大胆予測2023 有事に備えよ」。
とても面白い内容でした。
Contents
Part1 台湾有事を直視せよ 人、物、カネ全部止まる
Part2 円安、消費低迷、テックバブル崩壊 日本経済を取り巻くリスクを見逃すな
Part3 高まるコスト、滞る消費 逆境が革新迫る
Part1とPart2で日本経済を取り巻くリスクを分析、そしてPart3で明日への希望、業種業態別の予測を行っています。
Part1の「台湾有事を直視せよ 人、物、カネ全部止まる」では、中国が台湾を兵糧攻めするというシナリオ、巨大戦力が対峙するというシナリオを取り上げて分析、予測、シミュレーションをしていきます。
台湾問題は、対岸の火事ではなく、日本にとっても一大事。
しっかりとウォッチ、対策をとっていかないといけないと指摘します。
Part2の「円安、消費低迷、テックバブル崩壊 日本経済を取り巻くリスクを見逃すな」では、円安(150円)が再進行するというシナリオ、踊らぬ消費(物価高、伸びぬインバウンド)シナリオ、テック業界浮上せずというシナリオを取り上げています。
2023年も、インフレの進行、円安の進行、物価高、経済の低迷というトレンドは変わらないのかもしれません。
イアン・ブレマーさんは「米中の弱体化で世界は混沌の時代に向かう」と指摘しています。
Part3の「高まるコスト、滞る消費 逆境が革新迫る」では、業種ごとの予測を展開しています。
自動車業界・・・「造れば売れる市場に景気後退の影」半導体不足、EV競争激化、日本メーカーEVで後れ
家電業界・・・「電気代高騰、省エネが競争力を左右」原油高騰で値上げ、高機能製品に支持、サブスクやレンタルも
ネット・メディア業界・・・「GAFAM縮小均衡進む」米テック企業の人員削減、メタバースにブレーキ、SNS伸びず
コンビニ業界・・・「日常使いに資すコンビニエンス模索」自宅まで届けるラストワンマイル競争、無人レジ、好採算のPB商品
外食業界・・・「優勝劣敗が鮮明に ウィズコロナの外食産業」値上げ相次ぐ、人出不足
銀行業界・・・「みずほを軸にメガ再編模索の兆し」海外事業、メガバン提携にSBIが絡む
建設業界・・・「資材価格と人件費の上昇が不安材料」価格に転嫁できるか?
2022年の流れが2023年も続きそうです。
何が起こるか分からないVUCAの時代、「有事」に備える準備と心の準備が求められているように思います。