人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

湊かなえ著「少女」、沼田まほかる著「猫鳴り」を読む

2012年03月07日 06時25分51秒 | 日記

7日(水)。昨夕は急きょ予定外の仕事の打ち合わせが入り、E部長とテナントSのAさん、Nさんと4人でHCビル地下のKで飲みました 月曜に続き連ちゃんなので厳しいものがありましたが、仕事だし・・・・  話し合いの結果、懸案事項が一つ解決したので、私は1時間半後に一足先に失礼しましたが、残る3人は六本木のカラオケ・スナックOか、歌広場か・・・・・・?

 

  閑話休題  

 

沼田まほかる著「猫鳴り」(双葉文庫)、次いで湊かなえ著「少女」(双葉文庫)を読み終わりました 沼田まほかるは「九月が永遠に続けば」がベストセラーとのことですが、私は読んでいません。「猫鳴り」が初めてです

高齢出産で授かった子供を流産し、悲しい人生を歩む大工の夫婦のところに、一匹の猫が現れる。捨てても捨てても、戻ってくるその猫にモンと名付け結局飼うことになる。やがて20年の歳月が流れ、モンは死んでいく

何度も猫を捨てに行く妻・信枝の心理と行動を描いた前半と、信枝の死を経て、20年後に死にゆくモンを看病する夫の藤治の心理と行動を描いた後半とが、予定調和的で、ちょっぴり物足りなさを感じました もっと、どんでん返しがあるかと期待していました。なぜこれが「おすすめ文庫王国第1位」なのか分かりません

 

              

 

一方、湊かなえは何と言っても「告白」がすごかったので、映画まで観ました。さてどれくらい驚かせてくれるのかと楽しみにして読み始めました。

親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の詩織の告白を聞いた由紀は、人の死ぬ瞬間を見たいと思います 一方、自ら自殺を考えたことがある親友の敦子は、死体を見れば強い自分になれるのではないかと考えます。夏休み、由紀は小児病棟へ、敦子は老人ホームへそれぞれアルバイトに行きます。由紀は小児病棟で命が短い少年と出会い、敦子は痴漢の冤罪で人生を狂わされた”おっさん”に出会います。由紀は少年の「生きているうちに父親に会いたい」という望みを叶えるべく奮闘します しかし、それは罠だった。果たして由紀はどうなるのか。敦子はおっさんとどういう関係になっていくのか。さらに、親友の自殺を目撃したことのある詩織の運命は・・・・・・・「追記」で終わったかと思うと「終章」が続き、これで終わりかと思うと最後に遺書(後)があります。最後の最後まで物語の結末は分かりません

「解説」を読んで初めて気づいたことがあります。ストーリーの結末とは直接関係がないので紹介しますが、アスタリスクの数から誰の視点かが分かるように書き分けられているのです ひとつなら由紀の視点、ふたつなら敦子の視点という具合です。湊かなえはこういうところにも周到に網を張っています。エンタティメントとして十分楽しめました。

今夕はトッパンホールです。G列の端の席で河村尚子のピアノを初めて聴きます

 

              

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