人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ダンス経験のない若者が特訓のすえ踊る~ピナ・バウシュ「夢の教室」を観る

2012年03月16日 06時53分24秒 | 日記

16日(金)。昨夕、テレビのニュースを観ていたら、韓国の世界的な指揮者チョン・ミュンフンが、手兵フランス国立フィルハーモニーのメンバーと北朝鮮のオーケストラのメンバーによる合同オーケストラを指揮して、ブラームスの「交響曲第1番」を振った映像を流していました これは、チョン・ミュンフンの夢だったはず 音楽は国境を超える 北朝鮮のオーケストラメンバーが韓国の指揮者にしたがって演奏するなどあり得ないことですが、解説によると、キム・ジョンウンが地位固めのためイメージアップを図っていることの現れではないかと言っていました まあ、そうなのかも知れません。いずれにしても、音楽が南北の雪解けに少しでも役立つといいと思います

 

  閑話休題  

 

5月3,4,5日に東京国際フォーラムを中心に開かれるラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(LFJ)のチケットを買いました 表向きには「一般発売開始は3月31日(土)午前10時から」とされていますが、LFJフレンズ会員先行発売というのがあり、すでに発売されているのです 「フレンズ会員」と謳っていても、チケットぴあで誰でも買うことができます。ぴあでは今買いに来る人はフレンズ会員だとみなして売っているのです 「ぴあクラシック」などで聴きたい公演をピックアップして「チケット申込書」に書いて出せばOKです 3月31日まで待っていたら、残っている席は5012人収容のAホール、1502人収容のCホール、あるいは「よみうりホール」かで、後ろか端の席くらいでしょう。聴きに行く人は1日でも早く手を打った方が良いです

毎年LFJ音楽祭は3日間で15公演前後聴いていますが、今回は16公演聴くことになります一番聴きたかったのはクレール=マリ・ルゲのピアノだったのですが、150~220席しかない会場で演奏するので、会員先行抽選の段階で販売終了になってしまいました。無念です アンヌ・ケフェレックのピアノが聴けるからいいか、と自分を納得させています

出来るだけ普段、生で聴く機会がない曲を中心にコンサートを選びました 3日では、ショスタコーヴィチ「ピアノ五重奏曲ト短調」、ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第4番」、プロコフィエフ「ヴァイオリン協奏曲第2番」など。4日では、プロコフィエフ「ピアノ協奏曲第3番」、ショスタコーヴィチ「ヴァイオリン協奏曲第1番」など。5日では、プロコフィエフ「ピアノ協奏曲第2番」、ラフマニノフ「晩祷」「鐘」などです また、コンサートのハシゴの季節がやってきます

 

                    

 

  2回目の閑話休題  

 

ヒューマントラストシネマ有楽町で映画「ピナ・バウシュ”夢の教室”」を観ました2月26日に新宿バルト9で「Pina」を観てハマってしまいました。翌27日のブログにも書きましたが、ピナ・バウシュはドイツのヴッパタール舞踏団を率いた、今は亡き舞踏家・振付師です

この映画は、ダンスの経験のない40人の10代の若者たちを10か月特訓してピナの名作「コンタクトホーフ」を観客の前で踊れるようにする過程をドキュメンタリーとして撮ったものです 演劇好きの少年、ロマ(ジプシー)の子供、父親を亡くした少女、ヒップホップしか踊ったことがない少年・・・・・・・・性格も家庭環境も異なる様々なティーンエイジャーが集まり、厳しい踊りのレッスンを受けます

レッスンを付けるのはヴッパタール舞踏団で活躍したベネディクト・ビリエとジョセフィン=アン・エンディコット(通称ジョー)という2人の中年女性です。毎週土曜日のレッスンで、「できない」という彼らを慰め、説得し、一緒に走り、踊ります ピナ・バウシュも極力顔を出して彼らのレッスンを観てアドバイスをします。紫煙をくゆらせながらメガネ越しに若者たちを見守るピナの厳しくもやさしい目が印象的です

厳しいレッスンのうえ、最後に会場一杯の観客を前に40人の若者が「コンタクトホーフ」を披露しますが、スタンディング・オベーションを受ける彼らの自信に満ちた顔を見て、心の中で拍手を送りました。ドイツ語で89分の映画です

 

       

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