2日(金)。昨日、地下の炭火焼鳥OでE部長と仕事の打ち合わせで飲みました。「明日(つまり今日)隣のHビルの地下に新しいサンドイッチ屋がオープンするが座席が100人分もあるらしい」「その向こうのFビルにも4月からサンドイッチ屋ができるらしい。この辺はサンドイッチ屋の激戦区だね」てな情報交換をして、生ビールを飲み、1升瓶を空けてきました 半分しか入っていなかったし というわけで、例によって朝から頭痛が・・・・・自業自得、因果応報、原因結果、四面楚歌、隔靴掻痒、前途絶望・・・・・・いったい何を言いたいのか責任者出てきなさい・・・・・はい、私です・・・・・・自己紹介したりして
閑話休題
最近観た映画から。新宿バルト9で映画「Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」を観ました 監督は「パリ、テキサス」「ベルリン・天使の詩」「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」などで知られるドイツの監督です。
ピナ・バウシュはドイツのヴッパータール舞踏団の芸術監督兼振付家として活躍し、世界中のファンを持っています 2009年の初め、ヴェンダース監督はピナとヴッパタール舞踏団とともに撮影前の作業に入っていたといいます。ところが、同年6月にピナが急死してしまいます主人公であるピナを失ったとき、彼は映画はできないと覚悟します。しかし、映画化を望む世界中の声に押され、ダンサーたちの強い後押しもあって、3D映画化を決意します
会場入り口で3Dメガネを手渡され、予告編の3D映画に続いて、いよいよ本番を迎えます
最初のシーンは、舞台上に土が撒かれ、そこに女性ダンサーと男性ダンサーが次々と登場してきて、ストラヴィンスキーの「春の祭典」の音楽に乗って踊り始めます ダンサー達の呼吸が聴こえてきます。「春の祭典」といえばモーリス・ベジャールのバレエを観たことあがあり、それはそれで凄いと思ったのですが、ピナ・パウシュの”ハルサイ”は迫力があり芸術の爆発を感じさせます ダンサーは土まみれで、白い衣装が茶色く汚れても懸命に踊り続けます 1枚の赤い布が(それは女性のキャミソールなのですが)女性ダンサーの手に手にわたっていきますが、それは「春の祭典」における”生贄”を意味します。最後にそれを受け取った女性ダンサーがそれを身につけ逃げ回りながら狂ったように踊り続けます
ダンス・シーンは室内に限られません。モノレール、工場、森、庭園、道路、崖っぷちなど、外に飛び出して踊ります その中で工場の敷地で女性ダンサーが踊るときに流れていたのはチャイコフスキーの「交響曲第6番”悲愴”」の第4楽章です 室内のあるシーンではマーラーの歌曲らしき曲が流れていました また、バロック以前の音楽もいくつかのシーンで使われていました
映画は、それぞれのダンサーが、ピナ・バウシュとの会話から学び取ったことや、エピソードを語り、ダンスを踊ります その声に耳を傾け、ダンスを観ていると、ピナ・バウシュの精神が彼ら、彼女らの心の中に生きていると感じます
このバレエ団は、パリ・オペラ座を辞めて来るダンサーもいるし、日本人のダンサーもいますほとんどのダンサーがクラシック・バレエの研鑽を積んだ経験を持つということです。ピナが求めていたのは、技術を磨くだけではなく、自分の内面をいかにアピールするかということで、相当厳しいトレーニングが課せられていたようです
クラシック・バレエも勿論良いのですが、現代バレエもなかなか捨てがたいな、と再認識させられる映画でした
写真は「Pina/ピナ・ヴァウシュ公式サイト」より