人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

METライブビューイングでワーグナー「神々の黄昏」を観る

2012年03月06日 07時10分29秒 | 日記

6日(火)。新聞関係の協会で働いていたときに、新聞業の「女性労働問題研究会」という会がありました。平成3年~4年のことですから、今から20年前のことです。新聞、通信、放送各社から人事・労務担当の精鋭22名が集まって、施行後5年以上を経過した男女雇用機会均等法を背景に、この業界の女性社員をどのように活用したらよいかについて研究を進めました その中に、M新聞のMさん(旧姓Kさん)とT新聞のI君がいました。2人とも入社数年の若手のホープでした 私は事務局として研究会をサポートしていました。

先日Mさんからメールがあり、近々Iさんが名古屋本社に転勤になりそうなので、こちらにいる間に3人で”同窓会”をやりましょう、というお誘いでした 先週金曜日の予定だったのですが、Mさんが急きょ仕事から抜けられなくなったため昨夕に変更になりました。一足先に地下の焼鳥Rで生ビールを飲んで2人を待ちました。まずI君が現れました。20年ぶりの印象は”年相応の顔つきをしてきたな”ということです そして20分後位にMさんが現れました。この人は”昔の面影そのままで、とても若い”という印象です 2人とも今でも人事労務関係の仕事をしているので、その方面の話が中心になりました。

20年前、Mさんには思い出があったので、その話をしました。当時、研究会に派遣されたのは新聞社を中心に22名でしたが、地方紙が部長、部次長クラスを出してきたのに、全国紙のM紙は入社2年目の女性社員(Mさん)を社の代表として出してきました。研究会のテーマが「女性労働問題研究会」だからとはいえ、地方紙に対して失礼だろうと思い、別の会議の懇親会の席で、酔った勢いにまかせてM紙のN人事部長に文句を言いました そして1年間の研究を経て”卒業”となったわけですが、その時、私はN部長に謝りました。それは、Mさんが期待以上に優秀だったからです。湯河原の寮で泊まり込みの研究会をやったときも、翌日起きてみると彼女だけいないのです。後で聞いてみると、本社に戻って朝から仕事をしていたとのことでした。日常の仕事が忙しい中、立派な研究レポートも提出してくれました。”さすがは天下のM紙が代表として派遣してくるだけある”とすっかり感服してしまいました 謝らなければ気が済まなかったわけです

I君はワインが趣味とのことで、自宅のワインセラーには150本のワインが寝かされているそうです。私が「よく肉には赤、魚には白、と言うけれど、どう思う?」と訊くと「何でもいいんです。そもそも刺身を食べるときにワインが合うはずがないんです。日本酒でしょう。値段でいえば1500円、2000円クラスのワインだったらおいしいワインが結構あります」と薀蓄を傾けていました。

Mさんはボーリングをやっているそうで、最近では206のスコアを出したということです。私など130がせいぜいです 中2になる長男は野球を、小4になる長女はバレーボールをやっているそうで、子供のときはスポーツをやっているといいよね、という話になりました。結局10時過ぎまで飲み続けましたが、懐かしく楽しいひと時でした

 

  閑話休題  

 

最近観た映画から。新宿ピカデリーでMETライブビューイング、ワーグナー「神々の黄昏」を観ました これは今年2月11日に米メトロポリタン歌劇場で上演された楽劇のライブ映画です。今回の上映時間は2回の休憩をはさんで5時間28分でした。

指揮はファビオ・ルイージ。キャストはブリュンヒルデにデボラ・ボイト、ジークフリートにジェイ・ハンター・モリス、ハーゲンにハンス=ペーター・ケーニヒ、ワルトラウテにヴァルトラウト・マイヤー、アルべリヒにエリック・オーウェンズほかです。

このオペラはワーグナーの「指輪4部作」の最後の楽劇です。今回のMETの「リング」はすべてロベール・ルパージュによる演出ですが、ハイテクを駆使した舞台造りはMETの歴史に残る優れた演出ではないかと思います 24枚の大きな板(正確には二等辺三角形)を組み合わせた巨大な壁に映像が映し出され、回転します。METはこの装置を舞台上に設置するのに40トンの鉄骨を組んだとのことです

ブリュンヒルデ役のデボラ・ヴォイトは、ほとんど5時間以上歌いっぱなし。とにかく凄いです体力がなければ歌いきれないでしょう。ジークフリート役のジェイ・ハンター・モリスも、最後まで緊張感を持続して素晴らしいテノールを聴かせてくれました

他の歌手たちも一人一人を挙げるまでもなく、METに出演する歌手ですから、誰もが文句のつけようがない素晴らしさです 指揮のファビオ・ルイージがインタビューで「ドイツ的に、重くなり過ぎないように演奏したい」と語っていたのが印象的でした。

途中2回の休憩(15分、10分)があるものの、第1幕124分、第2幕68分、第3幕77分の映画を観るのはキツイものがあります。腰痛持ちには最悪と言っても過言ではありません。それでも観に行ってしまうのですね

 

 

          

コメント
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